こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、71通目です。
71-1 ▼ 身体の左右の使い方
発達がゆっくりのお子さんは、身体の左右の使い方がぎこちないことがあります。
たとえば右手で左肩に触るような、身体の正中線を超えた動きが苦手だったり、両手両足を別々に動かす動作が苦手だったり、動作の模倣が苦手だったり。
また、ある程度の学齢のお子さんで、学力的な遅れが特にない方でも、
右手を頭の後ろから回して左耳に触れる、
右腕を頭の後ろに垂らし左手で右ひじを掴む、
といった、ちょっと複雑な動作をやってもらうと、手の動かしようがわからなくてイライラしたり、身体が大きく傾いてしまったりすることがあります。
71-2 ▼ 目で見て認識する力の弱さ
このような、左右を見比べて正確に認識することが苦手なお子さんは、目の使い方、見たものを正確に受け取る力が弱いと考えられます。
高い確率でお絵描きやなぞり書きが苦手だったり、黒板の板書をノートに写すことが苦手だったりするでしょう。
こういったお子さんたちに共通するのは、情緒的な不安定さ。
集団行動ができない、突然かんしゃくを起こす、すぐにキレる、暴れる、といった社会的な課題が目立つことが多いようです。
71-3 ▼ 関係性はすべて相似形
こういったお子さんたちは、物の形や、自分が今いる空間を、正確に捉えることができていない可能性が高いと考えられます。自分自身と周囲の空間(物、環境そのもの等)との関係が不安定であることは、情緒的な不安定さにもつながります。
自分が目から受け取った情報が、自分自身の身体的・精神的な在り方に大きな影響を与えているということですね。
これは大人にもそのまま当てはまる話です。
手のひらワークで自分の皮膚の輪郭を明確にしよう、自分の身体の存在感をしっかりと認識しようとお伝えしているのは、このあたりにも関わってくる話です。
面白く生きる連載の前身である「不安に対処するメールシリーズ」の、34~37通目あたりを改めて見ていただくとご参考になるかなと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。