685-1 SSTはどんなお子さんにも伝えたいことの一つ
SSTに取り組まれている保護者・指導者の方々は大勢いらっしゃることと思います。
SSTはスムーズな社会生活を送るためにとても効果的ですね。
発達の特性がある・ないにかかわらず、どんなお子さんにも伝えてあげたいものだと思います。
わたし自身も、世間とそれなりにコミュニケーションが取れるようになるまで、結構苦労しました。
当時の自分がSSTという概念を知っていたら、どうなっていただろうかと思います。
ところで、SSTが行われる際には、
「〇〇ができるようにしたい」
「〇〇の行動をなくしたい」
「感情のコントロールができるようにしたい」
などの目標を設定することになります。
685-2 SSTを始めるときに気をつけたいこと
このとき、大人の方々に気をつけていただきたいのは、
SSTがお子さんの現状の否定につながらないように
ということです。
〇〇ができるようにしたいということは、当然ながら、現在は〇〇ができないということですね。
何ができて何ができないのか、現在地を丁寧に見極めるのは大切なことではありますが、「〇〇ができない自分」が、〇〇ができる周囲と比べて、劣っている、良くないものである、という印象をご本人が持たないようにしたいものです。
685-3 まずはここから!
「〇〇ができない自分」を否定したまま技術だけが向上すると、表面的には〇〇ができるようになったとしても、ご本人の心の不安や満たされない感じは消えません。
一見すると何の問題もなく過ごせている人が、その心の内に、大きな自己否定の空洞を抱えていることは珍しくないのです。
いつまでも他者と比較して、できない自分はもっと頑張らなくてはならない、と自分を追い込んだり、自暴自棄になったりすることもあります。
SSTに限らず、大人がお子さんに何かを働きかけるときは、まずはお子さんの現在地を丸ごと受け止めるところからスタートしていただけたらなと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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