547-1 ▼ ADHDの支援が効果を発揮しやすいタイプは
「ADHDについて知ろう」というテーマで3回に分けて書いてきました。
前回も書きましたが、ADHDの人に対する支援は、どんな人にも効果的なものばかりです。
特に、「不真面目」「乱暴」「ガサツ」「天然ボケ」「ぼんやり」などと評価されがちなお子さんには、ADHD向けの支援が効果を発揮することが多いようです。
547-2 ▼ 配慮された環境は誰にとっても過ごしやすい
それだけにとどまらず、特別な困りを実感していない人が配慮された環境で過ごしてみると、その過ごしやすさに驚く、という場合もしばしばあります。
たとえば「しんどくなったら退室していい」「課題をやりたくなったら戻っておいで」というルールで教室を運営すると、きちんと席についていることに慣れた子供たちは最初は困惑しますが、やがてのびのびと行動し始め、表情がいきいきと輝き始めます。
じっと席に座りながら行う課題と、身体の欲するままに自由に行動しながら行う課題とでは、生み出されるものもおのずから変わってきます。
わたしたち大人も、退屈な会議の席で必死にひねり出すアイディアと、自由にリラックスしているときにふと脳裏に浮かぶアイディアとでは、雲泥の差があることを体験していないでしょうか。
547-3 ▼ 全員の過ごしやすさを探るツールとして
療育の知恵はどんなお子さんにも当てはまる関わり方の知恵です。
今回はたまたまADHDをテーマに取り上げましたが、ADHDそのものはあまり関係ありません。
(実際、療育的な関わりが本質的で上手な方ほど、診断名や症例には捉われなくなっていく傾向があるように思います。)
大切なのは、その人にとってどうすれば過ごしやすいか/周囲にとってどうすれば過ごしやすいか、常にその間のポジショニングを探っていくことです。
そのためのツールとして、療育の知恵はとても効果的です。
発達障害の有無に関わらず、大人の方にも子供たちにも、ぜひ活用していただけたらと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
- 療育のセカンドオピニオンが欲しい方
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育児・療育は親子の育ち合いです。
お子さんのお話だけでなく、親御さんのお話を伺うことも大切な時間です。
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