372-1 ▼ 感覚はその人にしかわからない
人の感覚は、基本的にはその人にしかわかりません。
たとえば感覚過敏のお子さんのつらさもそこにあります。
五感に入ってくる刺激が強すぎて苦しいと感じても、周囲の大多数の人が「このくらいは普通だ」と思っていると、その子の苦しさをなかなか想像できません。
ご本人が自分で苦しさを説明できれば良いのですが、小さなお子さんではそれも難しい。
時にはお子さん自身も、その苦しさが当たり前だと思い込んでいて、「そうでない世界」の存在を想像することすらできず、ただ黙ってしんどさに耐えながら、時にはしんどいことすら忘れて、生活していることがあります。
372-2 ▼ 鎧を着ていることに気づかない大人たち
大人も同じです。
感覚過敏でなくとも何らかのストレスを感じながら生活していたとして(ほとんどの大人はその状態です)、そのストレスに慣れ切ってしまっていると、それが「ない」状態を想像できないことがあります。
それが「ない」状態のほうがその人の本来の在り方、本来の才能を十全に発揮できる状態なのに、そのことを思いつきもしないでいます。
たとえるならば、重い鎧を身にまとって生活していて、その状態に慣れてしまって鎧の重さをほとんど感じていないようなものです。
372-3 ▼ 鎧を脱いでみよう
こういうときは、実際に鎧を外してみることでしか、本来の在り方に近づくことはできません。
ひとたび鎧を外してみると、自分の身体のあまりの軽さに驚愕し、今まで自分にどれほどの負荷がかかっていたかをつくづくと感じることでしょう。
多くの人は、自分が鎧を着ていることにすら気づいていないので、当然のことながら鎧を外す機会もありません。
自分がどんな鎧を着ているのか、鎧を脱いだらどんな自分が出てくるのか、鎧を脱いだ自分にはどんなことができるのか・・・
大人がそれを十分に体感していると、お子さんへの関わり方も、その確信の度合いが明らかに変わってきます。
お子さんが健やかに朗らかに生活するためには、まずは大人自身が、自分の本来の在り方に気づいてあげてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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