816-1 すぐにカッとなるお子さん
すぐにカッとなって怒ってしまうお子さんがいます。
怒ることが悪いわけではありません。
感情はすべて必要だから起きています。
大切なのは、ほどほどに抑えること。
怒りが抑えられず、日常の活動や学業に支障が出たり、周囲の人や物に当たって傷つけたり壊したりするのは、ご本人にも周囲にもうまくありません。
感情のコントロールは誰にとっても難しいことですが、いろいろな角度から怒りを見つめ直してみると、影も形もない感情というものを捉えやすくなってきます。
今回は、怒りとは何か、を客観的に見てみましょう。
816-2 怒りの5つの性質
怒りには5つの性質があるとされています。(先生によって分類の仕方が違ったりしますが、おおむねこんな感じです。)
1.強い者から弱い者に流れる
お父さんからお母さん、上司から部下、年上の子から年下の子、など、パワーバランスの強いところから弱いところに怒りが向かいます。
その逆の “下剋上” は、あまり起こりません。
弱い者から強い者へ、たとえば部下が上司に怒りをぶつけるのは、よほどの時です。
2.身近な対象ほど強くなる
わかってくれているはず、知っているはず、許されるはず、という思い込みによって、身近な人にほど強い怒りが向かいます。
同じことを先生に言われても何でもないのに、母親に言われるとカチンとくる、といったことがよくありますね。
3.矛先を固定できない
いわゆる八つ当たりというものです。
Aさんから受けた怒りをそのままAさんに返せなかったとき、残っている怒りの感情は、それ以外の人や物に向かいます。
家庭でお父さんに叱られたイライラを引きずったまま学校に行き、自分より弱い友達に強く当たる、といった例が考えられます。
4.伝染する
情動伝染という言葉があります。
人は他者の感情に無意識に共感し模倣します。
つまりあらゆる感情は周囲に伝染する力を持っているのですが、中でも怒りの感情は、より周囲に伝染しやすいとされています。
5.エネルギーになる
怒りに限らず、すべての感情はエネルギーです。
特に怒りの感情は他の感情よりもパワフルで、自分を高めるモチベーションになったり、行動を引き起こす爆発力になったりします。
816-3 知るだけで力になる
こうした概要を知っているだけでも、自分やお子さんの怒りを客観視できます。
相手を知る(=客観視する)ことは、相手を上手に付き合うための第一歩。
大人ならこれだけで感情をコントロールしやすくなる人もいると思います。
自分や誰かの怒りと直面したとき、この5つの概要を思い出してみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
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