739-1 大人になったらできるようになる?
子供の頃、母親がネギやキュウリを「トトトトトトトト」と素早く薄切りにしているのを見ていて、すごいなあ、どうやったらこんなふうにできるようになるのかなあ、と思っていました。
母親には「大人になったらあなたもできるようになるよ」と言われ、無邪気にそれを信じていたのでしたが・・・
今やわたくしも立派な(年齢だけ見れば)大人ですが、あの素早い薄切りができるようになったかというと、全然できません。
「トン、 トン、 トン、」くらいがせいぜいです。
大人になったからといって、自然にできるようになることばかりではないようです。
739-2 子供を授かったからといって
同じことは育児にも言えます。
子供を授かったから誰でもすぐ愛情に満ち溢れた母親・父親になるというわけではありません。
母性・父性とは、赤ちゃんとの交流の中で育っていくものであり、赤ちゃん自身が母親・父親にどう働きかけたかということも大きな要素になります。
赤ちゃんは、相手に笑顔を向けたり、手を伸ばしたりすることで、保護者から愛情の仕草を引き出しています。
特性のある赤ちゃんはこのような行動が少ないため、保護者は赤ちゃんとどう関わって良いかわからないと感じたり、赤ちゃんを可愛いと思えなかったり、そんな自分を責めたりして、大きな悩みにつながります。
739-3 自分にとってどうなのか
特性のある子供たちには独特の「育てにくさ」があります(乳首を吸えない、抱かれるとのけぞって嫌がる、声をかけても反応を返さない、など)。
人間は相互に影響し合って態度を変えていく存在ですから、思うように反応しない赤ちゃんに素直に愛情を向けられないことがあっても、自然なことなのかもしれません。
育児であれ何であれ、「親なら誰でもできる」などという現象は存在しません。
「親だから当然」と思わず、自分自身にとってどうなのか? を大切にしてあげてください。
苦しいときは、一人で悩まず、信頼できる誰かに相談してみてくださいね。
三輪堂もいつでもお待ちしています。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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