726-1 社会性の発達という観点
集団生活がうまくいかないとお悩みの親御さんは数多くいらっしゃいます。
それを社会性の発達という観点から見ると、年齢に沿ったふるまいができていない、と捉えることができます。
社会性の発達とは、社会的な行動の成長プロセスです。
たとえばおもちゃのやりとりで、最初は欲しいものをなんでも取り合い、お互いに泣いたり怒ったりしていた幼児さんが、だんだん「かして」「いいよ/あとで」と言えるようになる、といったことですね。
726-2 社会性の発達段階のずれが引き起こすもの
集団に属する子供たちと社会性の発達段階がずれていると、うまく行動できないという課題につながります。
たとえば小学校2年生のクラスで授業中に着席し続けていられない子がいたとして、これが仮に3~4歳の子なら、長時間座っていられないのは普通のこととして大人も大目に見ます。
むしろ、幼児さんが退屈しないように、おもちゃや絵本を与えるなどして、あれこれと手を尽くすでしょう。
これが7~8歳の集団となると、途端に大人の要求のハードルが上がります。
立ち歩くことが「座っていられない」という問題になってしまうのですね。
726-3 その子の今の発達段階は?
このように、自分の発達年齢を越えたふるまいを求められるところでは、大人の目から見た「課題」が生まれてきます。
人の発達はその人のペースで進みます。
無理やり進ませることはできませんし、階段を一段飛ばしで駆け上がるようなこともできません。
一歩ずつ、その人のペースで歩いていくことしかできないのです。
座っていなさいと言って無理やり座らせておくこともできるでしょうが、それは真の成長発達には寄与しません。
集団のペースを守ることももちろん大切ですが、その子が今どんな発達段階にいるか? を常に見つめる視点を忘れずにいたいものですね。
本日は以上です。
それでは、また。
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