507-1 ▼ 親の言うことを聞かないのは悪いこと?
「子供が親の言うことを聞かない」という系統のご相談が少なからずあります。
日常生活に支障が出るレベルだとちょっと困ってしまうので、お互いの妥協点を探っていく必要があるだろうと思いますが、
言うことを聞く・聞かないということに関して、身体の原理原則から見て一つ重要なことがあります。
それは、「嫌と言えること」はとても大切だということです。
親は子供に対して強権をふるうことができ、ある程度の年齢までは無理やりにでも言うことを聞かせることもできます。
そうなると子供の側は、自分の意に反して大人の言うことを聞くことになります。
それを続けていると、いつか心が限界にきて爆発してしまったり、大人になってから人の意見に流されたり自己主張できなくなったりしてしまうことがあります。
嫌と言えることは、一人の人としての心身の健やかさを持っている証拠でもあるのですね。
507-2 ▼ 現実的な着地点を探る
とはいえ、毎回のように嫌だ嫌だと言われれば大人もイライラするでしょう。
こういう時は、嫌と言わないように仕向けるのではなく、言い方や相談・交渉の仕方を教えていくと良いですね。
今やるのが嫌なら、いつならできるのか。
たくさんやるのが嫌なら、どのくらいの量ならできるのか。
現実的に落とし込んでいきましょう。
そして、相談してやり方を決めたからと言って、必ずその通りに実行すると思い込まないほうが良いです。
人は常に揺れ動き、気が変わるものです。
特に子供は大人よりも短い時間軸で生きています。
朝のうちには「夜になったらやる」と言ったくせに、夜になったら「やっぱり嫌だ」。
なんていうご経験がありませんか?(^ ^;)
大人からすれば二枚舌に聞こえる場面ですが、子供からすれば無理もありません。
朝のうちの自分と、夜になった自分とは、子供にとっては別物なのですから。
507-3 ▼ 揺れる気持ちを受け止めてあげて
大人だって、やると決めたけれどもやっぱり嫌になった、ということがありませんか?
わたしはお風呂に入るのが面倒くさくて、入ろうと思ったけれどもやっぱりやめて明日の朝入ろう、なんてことがよくあります。
子供だったら100%親に怒られるやつです。
決めた通りに必ず物事を遂行できる意志の強さ、実行力の強さを持っている人ばかりではありません。
子供たちの揺れる気持ちを受け止めてあげていただけたらと思います。
どうすれば本人が納得して行動できるかは性格やタイミングによるのでここでは書きませんが、多くの場合、やらなければ自分が困ることを痛感すれば、少しずつ動けるようになっていくようです。
致命的な困り事に陥らないようにだけ見守ってあげながら、お子さんのペースと日常生活との妥協点を探っていけると良いですね。
本日は以上です。
それでは、また。
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