発達障害のお子さんが文字を学習する時には、紙と鉛筆で書き取り練習をするよりも、タブレット等のアプリを使って練習した方が理解しやすいことがある、、、というのは、支援に取り組まれている方々には周知の事実ですね。

 

ひらがなの書きを初めて学ぶお子さんにお勧めできそうなアプリを探すために、無料のアプリを8個使ってみました。

※無料版では一部の機能しか使えず、全ての機能を使うためには有料版を購入する必要があるアプリも含まれます。

※私は iPhone 5s / iOS 8.3 でアプリを使用しました。

 

見えにくさ、気の散りやすさ、集中の難しさなど、学習のしづらさを持っているお子さんがスムーズに学習できることを考え、評価点としては以下の3つを重視しました。

 

 

 

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1.書き順を認識してくれる
できれば最初から正しい書き順を身につけた方が良いので、書き順を間違ったことを判定してくれるものを探しました。

画数の順番だけでなく、上から下に書くべき線を下から上に書くなど、線を引くプロセスも判定するものを選んでいます。

紙に鉛筆で書くと、書き順や書き方の間違いは指導者が声で指摘するしかありませんが、これが学習に悪影響を及ぼすことも。その点、アプリは「即座に」「わかりやすい形で」間違いを指摘することができ、学習に効果的です。

ただし、すでに書くことに強い苦手意識を持っていて、書き順を指摘されることにも拒否反応があるお子さんには、「書き順はどうでもいいからとにかく楽しく書けるように練習する」という目標を立てた方が良い場合もあります。この場合は逆に、書き順の判定をしないアプリを探した方が良いでしょう。

 

2.間違ったことがすぐわかる

間違ったら即座に間違ったことを示してもらえると、学習効果は格段に上がります。

特に、一度に記憶できる事柄が少ないお子さんや、物事を長い間覚えておくことが苦手なお子さんにとっては、指導が遅れると、何が間違っていたのか、何をどう修正すれば良いのか、理解しづらくなることも。

 

3.画像がごちゃごちゃしすぎない

細部までこだわって画像を作りこんでいたり、ゲーム性が強かったりすると、そちらに気を取られて学習内容が頭に入ってこないことがあります。

ひらがなを学習する段階の子供たちは、画面の内容や背景がシンプルで、作業内容がわかりやすいものの方が学習しやすいと考えられます。

上級学年の子供たちや、認知が十分に発達している子供たちには、凝った作りのアプリの方が楽しさを感じ集中力が引き出されることもあると思いますので、ここはお子さんに合わせて指導者が判断すべきポイントですね。

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それではここから、アプリ使用感を書いていきます。

イマイチだな~と思ったアプリについては記事に熱がこもっていないところもありますが(笑)

あくまで私の個人的な感想ですので、ご参考程度に・・・私が低い評価にしたアプリも、実際に使ってみたらスゴク楽しかった!ということもきっとあると思いますので (^ ^)

興味を持たれたらぜひ実際にダウンロードして触ってみてくださいね。

 

 

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1.書き順ロボ FREE ひらがな/カタカナ

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ひらがなを書くだけであれば今のところ一番使いやすいかなと思ったアプリです。

 

1

 

・書き順を認識してくれる。

・書き順を間違うと不合格。なぞり線から大幅にずれると不合格。

・練習モードでは書き順の表示が出て、勝負モードでは書き順の表示が出ない。書き順をいちいち参照するのが苦手な子、細かい情報が邪魔になる子、どちらにも対応できる。

・不合格になると×の表示が出て画面が切り替わり、新しい書き取り画面が出る。

・線を素早く書くと「ゆっくり」と表示が出る。

・合格すると即座に「たいへんよくできました」の表示が出て、勝手に次に進む。

・ロボットと勝負するという体裁になっているが、文字を書く画面は白地なので見やすい。

・「パス」ができるので、苦手な文字と取り組むのが強い負担になる子にもプレッシャーを減らせる。

・ロボットからのコメントが時々出るのが学習の邪魔になる子もいるか。

⇒書き順、指導の即時性、画面の見やすさ、いずれも良い。

⇒どんどん練習したい子に向いている。

⇒たまに、きちんとなぞれているのに不合格になることがある。

 

 

 

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2.こどもゆびドリル

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★ひらがなを書くだけでなく、ひらがなの読み、五十音表の仕組み、アルファベット、リズムなど、さまざまな学習ができます。

「書き」にこだわるのであればやや不満な面はありますが、文字を総合的に学ぶにはこちらが良いかと思います。

高評価なのもうなずけます(AppStore教育カテゴリー1位獲得)。

 

2

 

・音を聞いて、文字の形と読みを結びつけることができる。

・書き終わった後、判定ボタンを押さないと次に進まない。

・書き順を間違うと、判定ボタンを押して始めて間違いに気づくので、即時性に欠ける。何を間違ったか気づけない子にはストレス。

・消しゴムボタンで何度でも書き直せる。

・大幅になぞり線からずれたり、書き順を間違っていても正解になることがある。

・画面は比較的見やすい。それでも、白地に黄色い枠線、薄いグレーの点線、赤い数字と矢印が書かれているので、これらの情報が邪魔になる子には向かない。

⇒判定ボタンを押さないと書き順の判定も間違った箇所もわからない。

⇒書き順や線を引くプロセスが間違っていても合格になることがあるので、書き順を練習するには向かない。

⇒満足がいくまで書き直せる、作業の終わりを明確に意識する効果があるが、サクサク感には欠ける。

⇒画面の見やすさは比較的良い。

 

 

 

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3.ひらがななぞり

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★画面が見づらい場合もあるだろうと思いますが、なかなか優秀なアプリです。ただしすべての文字を練習するには600円かかります。

 

3

 

・無料版はあいうえおのみ。有料版は600円で、清音と濁音を練習できる。濁音以外の特殊音節は練習できない。

・書き順がなぞり線の色分けで示されている。かつ、なぞり線が点線なので、見づらさ・書きにくさを感じる子には向かない。

・正しい書き方のデモ画像、ひらがなの音声を確認できる。

・なぞり線からはみ出たところや書き順を間違えたところは赤くなり(音も変化する)、正しく書けた線と色が異なるのでわかりやすい。

・書き順を認識してくれる。

・なぞり線からずれると不合格。

・満足のいくまで消して書き直せる。

・合格しないと次の文字に進めない。

・花丸、笑顔、一重丸など、レベルに応じて異なる合格スタンプがつく。

⇒書き順、指導の即時性、いずれも良い。

⇒なぞり線が色分け&点線なので、見づらさを感じる子には向かない。

⇒合格しないと先に進めないので、これがプレッシャーになる子には向かない。

 

 

 

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4.【小1】通信教育アプリゼミ

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★ひらがなを書く練習としてはレベルが高すぎる。教科書に準拠した学習ができるので、順調に学習が進んでいるお子さんにお勧めです。

 

4

 

・有名ゲーム会社作成、NHK監修ということもあり、画面はさすがの完成度の高さ。ただし、情報を見分けるのが苦手な子には画面がごちゃごちゃしすぎている。

・特殊音節の学習がわかりやすい。

・単純にひらがなを練習することを考えるには、レベルが高すぎ。

・学校を登録するとその学校が使っている教科書に則って指導してくれる。

・アプリゼミの公式サイトはこちら。これだけの機能がついて無料って、本当にスゴイと思います。。。

ひらがなを書く練習としてではなく、学校の授業のサポートとして利用するにはとてもお勧めです。

 

 

 

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5.ひらがな練習帳

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★ 今回重視したい3点を全く満たさないので、記述も簡単に・・・

 

5

 

・ただ書くだけ。

・合否判定なし、書き順判定なし。

⇒たとえば大人の外国人が日本語を勉強する時などに使うと良いのかも??

 

 

 

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6.書き順Kid’s

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★ こちらも5同様、簡単な記述で・・・

 

6

 

・採点ボタンを押すと、クマのキャラクターが×、○、花丸を出して採点してくれる。

・書き順は判定しない。なぞれていれば合格になる。

⇒書き順を気にせず、なぞり書きの練習だけをさせたい時には向いているか。

 

 

 

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7.ひらがな上手 なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳

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★「なぞらずにうまくなる」を目指している理想は理解できますが、文字の練習をするにはイマイチと感じる部分が多かったです。

 

7

 

・無料でできるのは4文字だけ。あとは有料。

・まずお手本が出て、消える。次に、道や遊具に見立てた文字の形が現れる。黒い人物が道の上を進んでいく。その人物を指ですべらせて書いていくスタイル。

・止まるところは「しっかりとまろう」などと表示が出る。

・とめる、まげる、ふわっとまげるなど、文字の形をきれいに捉えるためのコツを伝えてくれる。

⇒個人的にはとても書きにくいと感じた。

⇒文字の練習をするには情報が多すぎて邪魔になる。ゲームとしては良いかもしれない。

 

 

 

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8.ひらがなかこう

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★これは全然お勧めできないと思ったアプリです(爆)。

 

8

 

・「かたちのせいせき」「はみだしげんてん」の2種類で評価する。

・「あ」なら「あした」など、単語と関連づけて学習できる。

・上手に書けると星がもらえて、星を集めることで文字をマスターする達成感が得られる。

・星が溜まると濁音・半濁音も練習できる。

・なぞり書きを丁寧に練習させたい時に使えるかもしれない。

⇒はみ出した部分に色がつかず、音も鳴らないので、はみ出したことがわかりづらい。

⇒「かたちのせいせき」の評価基準がわかりにくい。

⇒書き順を間違うと判定されないが、何の合図も出ないので、間違ったことに気づきにくい。