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言葉を「言わせようとする」と

目次

536-1 ▼ 言葉を教えることに熱心な親御さん

お子さんに対して、

「これは何?」
「これは〇〇だよ」
「〇〇と言ってごらん」

といったように、ものの名前などを教え、言わせようとする親御さんがいらっしゃいます。

お子さんの言葉が遅い、と不安な親御さんや、教育熱心で、幼いうちにたくさんの言葉を覚えさせたほうが良いとお考えの親御さんなどによくいらっしゃるように思います。

その根気強い働きかけにはまったく脱帽の一言です。

確かに、大人とたくさんやりとりすることで、言葉に触れる機会は増えるでしょう。

「これは何?」
「〇〇!」

という大人とのやりとりをお子さんが楽しんでいるなら、ぜひこれからもたくさん楽しんでいただけたらと思います(^ ^)


一方で、気になるのは、このやりとりが親御さんにとって「やらないといけない」ものになっている場合です。

大人が「たくさん話しかけないといけない」と思って行動していると、子供に「言わせよう」という念が出てきます。

子供が自分の思った通りに反応しないと、苛立ちや不安も生まれてきます。

536-2 ▼ しないといけない vs したいからする

身体の原理原則では、「~~しないといけない」からする、という行動では、身体のすべての力を発揮しづらくなります。

逆に身体が固まってしまうこともあり、それを受け取る相手側にもその強張りは伝わります。

ですからもし、「これは何?」の働きかけが、親御さんにとって義務や苦痛になっているなら、一旦手放してもいいのではないかなと思っています(^ ^)

一番良いのは、「やりたい」「楽しい」と思うことをすることです。

たとえば、お子さんが遊んでいる遊びを一緒に遊びながら、親御さんにとって自然に口に出る言葉を口に乗せてみてください。

遊びながらお子さんがふっと大人のほうを見るときがありませんか?
感じた何かを共有したかったり、「これ見て!」というタイミングだったり、、、

そういう瞬間をすくいとって、言葉にしてあげてみてください。

聞かせよう、言わせようとしなくても、そういう瞬間に共有した言葉は、きっとお子さんの心に深く残り、お子さんの内面世界を豊かにしてくれます。

536-3 ▼ 頑張らないことも大切な関わり

特に、我が子の言葉が遅いことを心配されている親御さんは、「言葉が出ないのは親の読み聞かせや話しかけが足りないから」という世間の目と戦っておられることもあります。

だからこそ必死になって声かけを続け、お子さんから言葉が出ないことで焦りが増す一方、本当に自分が悪いのだろうかと不安や罪悪感に押しつぶされそう、という方もおられるでしょう。

そのお気持ちは痛いほどわかります。。。

でも、世間の目があなたのお子さんの言葉を引き出してくれるわけではありません。

お子さんの言葉を育むのはお子さん自身の身体です。

お子さんの心身の状態は親御さんの心身の状態に大きく影響を受けます。

まずは親御さんご自身がゆったりとご自身の人生を楽しんでいただくことが、お子さんの身体がゆったり安らいで楽しめる場を作ってあげることに直結します。

大丈夫、世間が何を言おうと、親御さんの努力は、わかる人にはわかりますから!

親御さんが一生懸命に用意してくださっている言葉の扉。

お子さんの心身のタイミングが整ったときには、きっとお子さんはその扉を自分で開いてくれますよ。


本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。

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この記事を書いた人

楽しい療育の三輪堂 主宰

身体の原理原則で、育児も人生ももっと面白く。

ふとしたきっかけでゼロから独学で療育を学び、療育の知恵はあらゆる人に当てはまる人生の知恵であると確信。従来の療育知識に整体・武学体術・エッセンシャルオイル等を取り入れ、身体の原理原則にもとづいて無理なく心身を活かす道を提案中。日常生活のすべてが学びになり、よりよく生きるヒントに変わる生き方を実践しています。

活動フィールドは、情報発信・執筆・オンライン療育相談・身体と心のつながりを深めるセミナー・エッセンシャルオイルと整体を組み合わせたケア・志を発信する媒体作成など。

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