530-1 ▼ 生徒から「ひいきだ」と言われた小学校の先生
今回は、小学校の先生からお寄せいただいたご相談をもとに、人間関係の根底にある身体の原理原則をご紹介します。
先生からのご相談内容
担任クラスのAさんから、「先生はBさんをひいきしている」とクレームがあった。
先生としては全くそんなつもりがなかったので、青天の霹靂というほど驚いた。
- ともかくAさんのお話をよく聞いて、
- 自分(先生)にはそんなつもりはなかったが、Aさんにそう思わせてしまったことをお詫びし、
- Aさんの保護者にも電話で事情を説明し(保護者の方も先生のお話をご理解くださったそうです)
- 先生に訴えるほど追い詰められていたであろうAさんの寂しさに寄り添い、
- Aさんの友人関係や家庭環境にも目を配るようにして、
それ以降は同様の訴えはなく、今のところAさんは落ち着いて過ごせている。
AさんもBさんも、発達上の課題などはとりわけて感じられない。
530-2 ▼ 自信がなくなってしまった先生
上記の先生のご対応はパーフェクトに近いのではないかと思いますが、さて、問題はこの先です。
先生はこれ以来、生徒さんと関わることに急に自信がなくなってしまったとのことでした。
先述の通り、先生はひいきしたつもりなどなく、どの生徒さんにも平等に関わっているおつもりだったそうです。
それなのにひいきしているように見えたということは、自分の態度に何か課題があるのではないか?
そう思うとこれまでのように無心にふるまえない。
何をするにも気になってぎこちなくなり、誤解を与えまいと思うと不自然に距離を取ってしまう。
どうすればいいのか・・・
と、深くお悩みでした。
身体の原理原則では、「誰と関わるか」によって、自分の取るべきポジショニングが変わります。
たとえば相手の肩に触れるといった単純な動作でも、相手が変われば、お互いに心地よいと思う触れ方が違います。
しかもそれは常に一定ではなく、同じ人が相手でもタイミングや状況が変われば変化します。
530-3 ▼ 相手との距離感のバランス
教室内の人間関係でも全く同じことが言えます。
ということは、「誰に対してもいつでも同じように接する」のは、身体の原理原則から言うとむしろズレていることになります。
おそらく先生は、これまでは無意識のうちに、「そのときの相手にとってベストと思われるポジショニング」でそれぞれの生徒と関わっていたと思います。
そのポジショニングを急に「誰にでも同じ一定の距離感」に変更しようとしているので、ぎこちなさや違和感が出ているのではないでしょうか。
先生にはさらに、ではどうすればいいのか、というところまでメッセージさせていただきましたが、こちらの記事では今回はここまでに。
集団の中で相手とどう関わるかということは、円滑な人間関係を育む大切なポイントですね。
- 相手の心地よいと感じる距離感をはかるには?
- 自分が取りがちなポジショニングの癖は?
といったあたりを紐解いていくと、ご自身の人間関係の癖や現在地が見えてきます。
ご興味がある方はどうぞメッセージください。
本日は以上です。
それでは、また。
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