932-1 話しやすいことだけ話す子
自分にとって良いこと、楽しいこと、興味のあることは嬉々としてお話してくれる一方で、自分にとって都合の悪いことや失敗したこと、良くなかったことには口をつぐむお子さんがいます。
大人に叱責されることを恐れていたり、否定的な自己像に向き合うことが苦手だったりすることが想像されます。
こうしたタイプの子は、困っているときに自分から助けを求めることも苦手なことが多いです。
また、本人が関わったトラブルなどについて大人が確認しようとすると、黙り込んだり、「覚えてない」「忘れた」などと答えたりすることもよく見られます。
932-2 振り返り指導が逆効果になることも
こうしたとき、困った出来事を振り返ったり、そのときの状況を整理して気持ちを言語化したり、といった指導が行われることがあります。
確かにそれは効果的ではありますが、否応なしにネガティブな出来事を見直したり、良くない自分に直面させられたりすることが、お子さんによっては負担に感じられることも。
そんなときは、まずはお子さんの得意なことや興味関心を十分に受け止めることを優先し、ご本人の主体的な活動を保障してあげたいものです。
主体的な活動とは、「自分がやりたいから・楽しいから、自分から進んでやる」活動です。
自分から積極的に行った活動を通して、他者とコミュニケーションが広がったり、友達や大人に評価されたりする体験は、お子さんの心の軸を育んでくれます。
子供たちが将来をポジティブにイメージできる心につながり、だからこそ自分のネガティブな気持ちや苦手なものに挑戦する勇気も芽生えます。
932-3 主体的な行動、できていますか?
大人はどうしても早急な課題解決や行動調整を求めがちですが、急がば回れとはまさにこのことです。
ご本人の願い、意図、目的、興味を活かした主体的な行動が日常的に行われているか、よく見つめてあげてくださいね。
ちなみに・・・ 子供も大人も、生活の中で「主体的な行動」が占める割合は意外と少なかったりするものですが、あなたの毎日の中では何%くらいが「主体的な行動」ですか?
大人自身が「主体的に」毎日を過ごしていると、子供たちの「主体性」も自然に応援できるものです。
ぜひ、お子さんとご一緒に、あなた自身の毎日も見守ってあげてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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