742-1 集団が与えるストレスと自己調整の力
学校をはじめとする集団生活の場は、多かれ少なかれ、子供たちにストレスを与えます。
ストレスに対する子供たちの反応の仕方はさまざまです。
たとえばよくあるのは、ちょっと落ち着かない、おしゃべりやざわめきが続く、集中しづらい、といった光景です。
こうしたさざめきは、子供たちがストレスに対して自分自身を調整しようとしている反応だと見ることができます。
園や学校では当たり前のように見られる場面ですね。
このように、少しのことならば、集団の通常の流れの中で、集団自身がバランスを取りながら進んでいくことができます。
問題になるのは、集団の流れ・力を大きく超える出来事が起きるときです。
742-2 嫌なことがあっても何もできない
自分にとって耐えがたいほど嫌なことが起きたとき、人は、逃げる、攻撃するなど、何らかの反応をとって自分を守ろうとします。
一方で、学校のような場では、嫌なことがあってもとにかくその場にいること、静かにじっとしていることが、まず求められがちです。
こういうとき、言葉で自分の状況を説明できれば、どうにかすることもできるかもしれません。
そのためには、自分の目的を明確にし、何がどうなれば自分にとって良いのかを整理し、相手の意図を想像しながら、相手と自分の妥協点を探り、相手を傷つけず爽やかに自己主張する、
・・・などなどの多種多様なスキルが必要ですが、これを全部できる人は、大人でも少ないでしょう。
子供たちにいきなりこれをできるようになれと言っても無理な話です。
742-3 自分を守る
つまりほとんどの子供たちは、集団生活の場で、自分の対応可能な範囲を超えるほどの嫌なことがあったときでも、「嫌だけれど、その場にいなければならない」状況に置かれています。
一番大事なのは、自分を守ることです。
学校生活が表面上うまくいっているように見えても、自分を守れなければどうしようもありません。
嫌なことから離れる(物理的に距離を取る)、大人に助けを求める、小声でもいいから自分の気持ちを口にする、
そういうところから一つずつ、自分を守る練習をしていきましょう。
本日は以上です。
次回の配信は10/31(月)です。
それでは、また。
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