735-1 わかりやすい達成感に捉われると
前回はこんな記事を書きました。
ある大学教授のいわく、受験勉強で成功体験を積んできたような、勉強のよくできる優秀な学生さんは、少しの挫折で心が折れてしまうことが多いのだとか。
受験勉強は、ゴールも攻略方法も体系化され、勝敗も明確な、わかりやすい一種のゲームです。
勉強が得意なお子さんとその親御さんにとっては、非常にやりがいのある活動でしょう。
その分、目の前の達成感だけに捉われて、自分が本当は何をしたいのか、どこに興味関心や面白さを感じるのか、を見失いがちでもあります。(全員がそうだというわけではありません。)
そうして心身の行先を見失ってしまった結果、冒頭の大学教授が言われたように、挫折に弱いとか、本当は何がやりたいのかわからないとか、といった状態像が現れてくるのでしょう。
735-2 人生の選択の指針は自分自身への信頼そのもの
念のため、受験が悪いと言いたいわけではありません。
大切なのはご本人の興味関心やモチベーションです。
自分の興味関心やモチベーションとは、自分にとっての羅針盤、選択の指針です。
困難に出会ったときに、どのように対処するか、どちらの方向に進んでいくかを選択するための基準です。
自分の興味関心のあることに全力で集中し、堪能し切った体験を積み上げてきたお子さんは、この羅針盤を明確に持っています。
それは自分自身への信頼とイコールです。
自分を信頼し、羅針盤をしっかり持っている子供たちは、受験だろうとその他の活動だろうと、自分の足で歩いていくことができるでしょう。
子供たちの興味関心の方向性を判断する方法として一番間違いがないのは、「楽しさ」です。
735-3 楽しさを堪能し切る
子供たちを導く方向に迷ったとき、参考にしていただきたいのは、
その子が一番楽しんでいるのは何か
ということです。
その子の居心地の良いところ、その子が自然にやっていること、誰も何も言わなくても夢中になってやっていること、時間を忘れて没頭すること、、、
それがたとえ進学や就職や社会的な評価に結びつきそうにない事柄だったとしても、ぜひ、お子さんの楽しさを応援してあげていただきたいなと思います。
楽しさを堪能し切った先に、必ずその子の人生の羅針盤が磨き出されてきますから。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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