691-1 同年代の子供たちと遊ばせたほうがいいのか
社会性やコミュニケーションに苦手や弱さを持つお子さんについて、
公園に連れ出して同年代の子供たちと遊ばせたほうがいいのか?
定型発達の子供たちとできるだけ交わりを持ったほうがいいのか?
といったご相談をいただくことがあります。
「うちの子は他者に関心がないから・他者との関わりに慣れていないから対人コミュニケーションがうまくいかない」という親御さんのお考えがあるようです。
他者への関心の有無や慣れは、確かにコミュニケーションの一つの要素ですね。
691-2 安定したコミュニケーションに欠かせないのは
対人関係においては、【自分と相手との相互の関わり合い】が前提となります。
周囲と安定した関係性を築くためには、主体となる自分自身が安定していることが必要不可欠です。
自分自身をしっかり認識していること、自己像を確立していること、それを適切に調整しながら表現できること。
こうしたことができなければコミュニケーションは難しいことも。
対人コミュニケーションのスキルを育むために、他者との関わりを増やす、集団生活を経験させるといった支援が一般的に行われており、それももちろん大事な経験になりますが、 それと並行して、あるいはその前に、【自分自身を確立するステップ】も持っておきたいところです。
691-3 まずは自分自身の確立を
「自分自身の確立」というと、大人からすると、自我の確立や個性の認識といった精神的な方面に気が向きやすいのですが、子供たちにとっての自分自身の確立とは、まずは「身体」「身体感覚」の認識から始まります。
感覚過敏があったり、自己刺激的行動が多かったりするお子さんは、自分自身の(特に身体面・感覚面の)認識があやふやな部分がある可能性が高いでしょう。
そういう段階のお子さんを、ただ集団を体験させれば対人コミュニケーションができるようになるかというと、ちょっと難しいところもあるかもしれません。
他者と安定した関わりを築くためには、まずは安定した自分を保つところからです。
「まずは自分」という身体の原理原則をぜひ大切に、常に忘れずにいたいものです。
本日は以上です。
それでは、また。
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