655-1 発音が難しい単語
口の動きが未熟なお子さんにとって、発音しづらい単語がいくつかあります。
たとえば「うどん」。
う・ど・ん、と一音ずつ発音してみてください。
口の中で「手応え」がはっきりある音は「ど」だけです。
「う」と「ん」も、のどの奥や唇に震えを感じられますが、「ど」に比べると手応えが弱いことがおわかりになるかと思います。
日常会話でも、「う」はほとんど消えていて&「ん」は流れで音を丸めるくらいの雰囲気になっていて、「ぅど(ん)」というくらいの話し方・聞こえ方をするはずです。
「うどん」という単語を理解している大人にはそれで通じますが、そうでない子供たちにとっては、これがなかなか難しい。
655-2 手応えがあるところをキャッチする
言葉を覚えている最中の子供たちは、自分が聞き取った音をそのまま発音しようとしますが、その際、聞き取りやすい音、発音しやすい音が先に出ることがよくあります。
「うどん」は、「どーうっ」とか、「どぉん」とか、ちょっと文字では表現しづらいですが、「ど」が先頭に来て、その周囲に母音の雰囲気がまつわりつく感じの発音になることが多いのです。
実はこれ、身体の原理原則でもよくある現象です。
(というか、身体の原理原則がそうだから、言葉の受け取り方・発し方もそうなるのだ、と言ったほうが正確なのではないかと思っています。)
うどんの「ど」は、手応えのある音だと書きました。
「手応えがある」とは、身体が何らかの変化を起こし(たとえば「筋肉が動く」といったように)、意識が集まるということ。
人の身体は、このように、変化するところ、意識が集まるところを優先的に拾い上げます。
655-3 手応えのある働きかけを工夫しよう
逆に言うと、意識が集まらないところはスルーします。
「気づかない、気づけない」わけですね。
そうすることで情報を取捨選択し、脳の処理領域を節約しています。
つまり、子供たちに何かを伝えたいときには、その子の身体に「手応えのある」働きかけをすると、うまくキャッチしてくれる可能性が高まるということになります。
ぜひそうした観点でも働きかけを工夫してみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
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