545-1 ▼ ADHDの現れ方には3つの特徴がある
前回は、ADHDの現れ方の3つの特徴をお伝えしました。
今回は、こうした特徴を持つお子さんたちが、学校生活の中で特に困りがちな、代表的な5つの場面を挙げてみます。
545-2 ▼ 学校生活の中で困りやすい場面
1.じっとしていることが苦手
「動かないでいる」ことに神経を使うため、じっとしていることでエネルギーを消耗したり、苦痛を感じたりします。
教室内では、席を立って立ち歩いたり、教室を出て行ったりするかもしれません。
2.気が逸れやすい
受け身の活動、一斉指示を受ける活動、自分にとって興味のない活動などで集中力が続きません。
退屈な(と本人が感じる)授業中には、関係のないことをしたり、周囲にちょっかいを出したりして、先生の注意を受けやすくなるかもしれません。
3.目先の利益を採用しがち
中長期的な損益を考えることが苦手で、後先のことを考えず、今この瞬間の楽しさ・喜びを追求する力が強いです。
「いま宿題を頑張れば後でゲームができる、だから先に宿題を片付ける」といった発想が苦痛だったり、授業中に何かを思いついたら先生のお話中でもすぐに発言したり、一呼吸置いて待てなかったりするかもしれません。
4.忘れ物が多い
物や時間をよく忘れます。
授業の持ち物、プリントの提出、友達との約束などを忘れて、先生に注意されたり、お友達とトラブルになったり、だらしない・嘘つきといった不当な評価につながったりするかもしれません。
5.整理整頓が苦手
ものを整える・片付けることが苦手です。
隅々まで丁寧に掃く・拭くといった作業も雑になりがちです。
机やカバンにプリントを押し込んでしわくちゃになったり、筆箱の中がめちゃくちゃだったり、落とし物・失くし物が多かったりするかもしれません。
545-3 ▼ 5つの代表的な苦手さ
こうした状態のお子さんは、程度の差はあれ、学級に一人や二人はいても珍しくありません。
彼ら自身が困りを実感している場合はもちろんのこと、困っている自覚がなくても、話を聞くと「先生や親に怒られないならそのほうがいい」と思っていたりするものです。
また、親御さんや周囲のお友達が、彼らの無軌道さ(と周囲には見える)に困ってしまっていることもしばしばあります。
今回の具体例には学校の事例を書きましたが、上記の5項目は、家庭で/職場で/地域で 等々のさまざまな場面にスライドして考えられる、「ADHDの人が感じる5つの代表的な苦手さ」です。
こうした「苦手さ」を理解し合って、ご本人も周囲の人々も、お互いにスムーズに生活できるよう、サポートし合っていきたいものですね。
次回(2/14月)は、サポート方法の一例をお伝えします。
本日は以上です。
それでは、また。
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