542-1 ▼ 合唱や合奏の活動から見えてくること
合唱や合奏は、大勢が音楽に合わせて行動を揃えていく活動です。
(最近では感染症予防の観点から活動を控えることもありますが)
特に未就学から低学年の子供たちの場合、音楽に合わせて歌いながら手を叩く、といった比較的単純な動作でも、それほどきれいには揃わないのが当たり前です。
音楽と合っていない子、棒立ちのままの子、なんとなく手を動かしているだけの子、打つタイミングが逆になっている子、手を叩こうとすると歌が止まる子、などなど、、、
全員の様子を見ていると、いろいろな手の動きが見えてきます。
その手の動きは、かなりの程度まで、その子自身の集団の中での行動のとり方に相似していると感じます。
542-2 ▼ 単純な動作によって切り取れるもの
音楽を無視してやみくもに叩いている子は、集団の中で情報をキャッチして合わせることが難しい段階なのかもしれません。
意図的に皆と逆に叩いてニヤニヤしている子は、反抗心やイタズラ心たっぷりで大人を困らせがちかもしれません。
頑張っているけれども手が揃わない子は、生活の中でご本人も困りを実感しやすいかもしれません。
音楽を聞けているかどうか、手を叩くことを理解しているかどうか、状況をどこまでキャッチできているか、などによっても、その子の行動をどう判断するかが変わってくるでしょう。
もちろん、手の動きだけで何かを判断しようとするのは早計に過ぎますが、その子の発達の段階や特質が一つの形でそこに現れているという受け取り方はできると思います。
単純な動作だからこそ、複雑な生活の流れの中では逆に見えにくいものが凝縮されてくるとも言えるでしょう。
542-3 ▼ 周囲に合わせる練習にも
音楽に合わせて身体を動かすとは、「音」「集団の流れ」といった見えないものに合わせて自分の行動を微調整する活動です。
ご家庭でも、ぜひ皆さんで楽しく遊んでみてください(^ ^)
音楽に合わせて身体を動かすことで、周囲に合わせて行動する練習にもなります。
楽しく心地よい雰囲気の中で、「練習」ではなく「遊び」として行うのがお勧めです。
手を叩く以外にも、行進する、手に小旗を持って振る、階段を上り下りする、ジャンプする、膝を打つなど、さまざまな動作が考えられます。
お子さんの段階に応じた、難しすぎない動作を選んであげてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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