こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、210通目です。

210-1 ▼ 働きアリだけど働かないアリ

アリといえば働き者の代名詞ですが、彼らの巣には、働きアリなのに働かないアリが一定の割合いるのだそうです。

働かないアリたちは、働くアリたちに養ってもらってのんびりしているだけの、いわば「ただ飯食らい」の居候的な、無駄な存在のように見えます。

でも、働かないアリたちは、働きたくないから怠けているのではなく、「他の働きアリと比べて、反応速度が遅いから、仕事にたどり着けない」ということがわかっているのだとか。

つまり彼らは、仕事はしようとしているのだけれど、彼らが仕事に行き着く前に反応速度の速い他のアリがパッと仕事をしてしまうので、のんびりタイプのアリたちには仕事が回ってこず、結果として彼らは働いていない状態が続いている、ということらしいのです。

この巣から、働くアリを取り除いて、働かないアリたちだけにすると、残ったアリたちは立派に働き始めます。みんな働く意欲は持っていて、状況が整えばしっかり働くことができるのですね。

こういったのんびりタイプのアリたちは、群れの働き手が減ったときの余剰人員として存在している、と結論づけられています。

210-2 ▼ 自然は非効率

アリといえども働いていれば疲れるわけですから、休息の時間も必要。でも、巣のメンバーの全員がいっせいに働いていると、同時に全員が疲れてしまって、誰も働けなくなる時間が発生する可能性があります。

そうなると野生環境下では致命的ですから、反応がのんびりなアリを混ぜておいて、反応の速いアリが休息しているときにはのんびりタイプのアリが働けるようにしておく。

こういった、「働かないものを常に含む、一見すると非効率的なシステム」だからこそ、生き残っていくことができる仕組みになっているのだそうです。

働かないアリは何もせずにただ養ってもらっているのではなく、サブメンバーとして大事な役割を果たしているのですね。

ひるがえって我々は、仕事ができる人を評価して、できない人を排除するという(働かない働きアリなんてもってのほか!って感じですよね)、単純な評価軸に寄りかかりがちです。

それはそれで一つのやり方だとは思うのですが、人間の思考の中から生まれたシステムは、どこかに危うさをはらんでいるように思います。

210-3 ▼ 身体から生まれるものに素直に乗っていこう

身体の原理原則で言うと、頭で考えるより、身体から生まれるものに任せるほうが、圧倒的にパフォーマンスが上がります。

たとえ頭が考える方向と逆だったとしても、身体が行きたい方向、今すでに伸びている芽、そういうものを伸ばしてあげるほうが、はるかになめらかで無理なく物事が成就していきます。

働くアリ、働かないアリのそれぞれに役割があるように、わたしたちヒトにもそれぞれの役割があります。ヒトは頭が良すぎて、アリのように素直に本能に身を任せられないだけなんですね。

働きアリのように活躍している人を見て、(自分はあんな風にできない)とガッカリしている人も、もしかしたらいるかもしれません。

でも、それはただの役割の違いです。どんどん動き回る役割の人もいるし、後詰でじっと見守る役割の人もいます。誰かと比べるのではなく、自分の役割を歩いていけば良いだけです。

身体に任せると、その人が本来持っている役割、姿、才能、在り方、そういうものがのびのびと豊かに輝き始めます。

身体の声を素直に聞いて、身体の中から伸びかけている芽に素直に乗っていける人が増えたらいいなと思います。

本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。