492-1 ▼ 「様子を見ましょう」
支援現場では親御さんに対して「様子を見ましょう」とは絶対に言ってはいけない
と、療育支援の第一人者の先生が書かれています。
様子を見るというなら、いつまで待てばいいのか、待っている間に保護者はお子さんに何をすればいいのか、待期期間が過ぎたらどこに行って何をすればいいのか、具体的な行動を示してあげてください、というお話でした。
実際、「健診で『様子を見ましょう』と言われたが、本当にそれでいいのか、何をすればいいのかわからず不安でたまらない」と、Twitterなどから当方の相談窓口にたどり着かれる方も少なからずおられます。
こうして不安を原動力にして行動できる親御さんはまだ良いのですが、、、
どうすればいいかわからず身動きが取れなくなってしまう親御さんも日本中のあちこちにおられるのだろうと思います。
492-2 ▼ 変化には行動が、行動にはエネルギーが必要
身体の原理原則では、変化を起こすためには行動することが必要です。
と同時に、行動するために「動かずに待つ」時間も、心身にとって大切で必要なものです。
動かずに待ってエネルギーをチャージするからこそ、行動して変化を起こすための起爆力が生まれます。
「様子を見ましょう」は、行動を促す要素が含まれていないワードなので、それを受け取った側はただ不安になります。
不安という感情も一種のエネルギーなので、不安を持つことは悪いことではありません。
「様子を見ましょう」で不安になったとしたら、そこからエネルギーチャージが始まったと思ってみてください。
不安(というエネルギー)を自分の中に抱えている段階では、外部の変化としては何も起こりません。
不安が自分の中を通過して外側に現れて初めて、なんらかの変化が始まります。
492-3 ▼ 「様子を見ましょう」に欠けているもの
本来は、親御さんの不安(というエネルギー)を、外側に出すなら出す、内側に留めておく段階ならそのように、整理するお手伝いをするのが支援者の役割だろうと思いますが、「様子を見ましょう」という言葉ではそこまではできないのですね。
冒頭の「様子を見ましょう」が、動かずに待つタイミングだという意味なら、支援者はそれをわかりやすく伝えてあげたいものですね。
もしあなたが「様子を見ましょう」と言われたなら、
- いつまで様子を見ればいいのか
- 次はいつ、どこに行って、誰に相談すればいいのか
- 様子を見ている間、できることはあるか
- 何のために様子を見るのか
を確認してみていただくと、少なくとも、ただ不安なまま時を過ごすということはなくなるでしょう。
動き出すにせよ、少し待つにせよ、ご自身が納得して踏み出せる一歩につながりますように。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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