私は絵を描くのが好きで(ラクガキみたいなものですが)、3歳の息子の保育園の連絡帳にチョコチョコと絵を描くことがあります。
今日は、息子がお花屋さんでスイートピーを買ってきましたというエピソードに添えて、スイートピーの絵を描きました。
息子は連絡帳に絵が描いてあると、ものすごく喜びます。
単に絵が好きだからだと思っていたのですが、今日、息子がその連絡帳を持って、先生たち一人ひとりに見せて回っているのを見て、ふと思ったことがありました。
連絡帳に何が書いてあるか、自分にも理解できるから嬉しいのではないか?
ということです。
うちの保育園では、連絡帳に家庭での様子を書いておき、毎朝、連絡帳を先生に渡しながら、記入内容について先生と簡単にやりとりをします。先生が連絡帳を見ながら息子に向かって「昨日は○○をしたの?よかったね~」などと話しかけてくださるので、息子も、連絡帳にどんなことが書いてあるかはおおよそ想像がついているものと思います。
絵が描いてあると息子は真剣に連絡帳を見つめます。そのページばかり何度も見たがります。いろいろな先生に見てもらいたがります。
絵が好き、その絵の内容が好き(息子の好きな電車の絵などを描いてあるとさらに喜ぶため)、といったことももちろんあるのでしょうが、今日はちょっと違うものを感じました。
私が連絡帳を見せながら「今日はスイートピーの絵を描いたよ。○○くん、昨日スイートピーを自分で選んで買えたんだもんね。先生にもお話ししてあげてね。」と話しかけた時の、息子の表情の輝きが、ただ単に絵が好きということだけでは説明しきれないほどの深さだったような気がしています。
文字を勉強し始めているので、「書かれた(描かれた)ものに対する認識」が、本人の中で少しずつ変化していっているのかもしれません。
一瞬の気づきなので、本当に正しいかどうかはわかりません。
これからは、絵を媒介にして、息子に「わかる喜び」「コミュニケーションの喜び」が感じられるよう、もっとたくさん工夫してやろうと思います。
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療育の現場では、言葉の理解が難しい、自分からお話ししてくれることが少ないといった理由で、コミュニケーションがうまくいかない(ように見える)お子さんにも多く出会います。
そのようなお子さんの心のうちを推測するのは難しいことですが、「理解できた」「理解してもらえた」「コミュニケーションに参加できた」という喜びを感じることは、どんなお子さんにも共通しているのではないかと思います。
一人ひとりに合わせた働きかけを通して、この喜びを引き出してあげることがいかに大切か、改めて気づくことができました。
その子なりの「理解できる喜び」、「伝わる喜び」を、たくさん感じさせてあげたいものですね。