ある方からこんなお話を伺いました。

 

 

こちらのお子さんは気に入らないことがあると大きな声を出したりパニック状態になったりすることがあるそうです。

ご両親は大変熱心に指導を心がけておられますが、なんといってもお子さんはまだ3歳なので、うまくいく時ばかりではありません。

ある時、ご家族がレストランでお食事中に、お子さんが大きな声を出してしまい、他のお客さんから苦言を受けたことがあったそうです。

ご両親の残念なお気持ちは想像するに余りあります。

 

 

「レストランで大きな声を出している子がいたら確かに迷惑だと思う」

「発達障害だから許してほしいということではない」

「迷惑をかけないように最善をつくし、本人が善悪の判断や分別をつけられるように親として教育していく」

「できる限りで構わないので見守っていただきたい」

・・・

これはお父様のお言葉です。

療育・育児中の保護者の思いが言い尽くされた言葉ではないかと思います。

 

 

レストランで大きな声を出している人がいたら?

誰でも最初は驚きますよね。誰が声を出しているのかな?と振り向くでしょう。

私もそうすると思います。大声は「危険」と直結する表現なので、振り向いて状況を確認してみなければ、自分の身が危なくなるかもしれないからです。私の場合は、振り向いて確認した結果、小さな子が声を出しているだけだとわかれば、何事もなく自分の食事を続けるだろうと思います。

とはいえ、保護者にしてみれば、その最初の視線すら、心に突き刺さるものですよね。

子供に大声を出してほしくないと一番思っているのは保護者なのですから。。。

 

 

お子さんの大声に対して、苦言を伝えざるを得なかったお客さんの側にも、きっとご事情があったことでしょう。

私は、苦言を伝えたお客さんを非難するつもりはありません。

それでも、愛と寛容のまなざしを持って見つめたならば、何か別の行動ができなかっただろうか?とも思います。

 

 

ご家族をそっと応援している方は、きっとそのレストランにもいたと思います。もちろん私もです。この記事を読んでおられるあなたも、きっとそうではないでしょうか。

もちろん、大声を出す行動自体は改善した方がよいのは当然です。ご本人も、声を出さずに過ごせるようになれば、ずいぶん楽になると思います。

大切なのは、出来事だけを見ず、プロセスに思いを向けることです。

大声をあげている子供だけを見ていれば迷惑に感じることもあるでしょうが、

・あの子はなぜ声を出しているのか?
・声を出す理由があるのではないか?
・保護者はどんな様子を見せているか?
・今は声を出さないようにする練習中なのでは?

こういったプロセスを見つめようとすれば、おのずから受け取り方が変わってきます。

 

 

子供が公共の場で騒いでいると、「わがまま」「保護者のしつけ不足」といった非難の目が向けられがちですが、発達障害について知識がある方ならば、別の角度からお子さんの苦しみや保護者の苦労について想像をめぐらすこともできるでしょう。

このブログを読まれているあなたは、発達障害について理解がある・理解を深めようとしている方だと思います。

そんなあなたにぜひお願いしたいことがあります。

もし困っている保護者を見かけることがあれば、ぜひ行動で、態度で、応援の気持ちを表してあげていただけないでしょうか。

 

 

多くの日本人は、人の迷惑にならないようにする美徳が強く身についているあまり、好意を表現することも遠慮しがちですね。

でも、苦言を受けて傷ついている保護者の心を癒すのは、苦言と同じくらい目に見える「好意」です。

微笑む、そっと話しかける、水やタオルなど必要なものを持っていく、荷物を運ぶなど、自分に無理なくできる範囲で、「好意の行動」を取っていただけたらな、と思います。

あなたの「好意の行動」は、気苦労の積み重なった保護者の心を優しく溶かしてくれることでしょう。

 

 

明るく、軽く、温かい世界を作っていくのは、そんな小さな「好意の行動」の積み重ねだと思っています。

 

 

この世の中では、誰もが、誰かの心の支えになっているものですよね。

自分にできることを一つずつ進めながら、今日もご一緒に歩いていきましょう。(^ ^)

 

 

それでは、また。