こんにちは。三輪堂の瀧本三輪子です。
私事ですが、1月に父が他界し、諸々の手続きで右往左往しております。
人ひとりの存在にはこれほどたくさんの物事が紐付けられているんだなあと、改めて痛感しました。
うちなんぞはロクな財産もありませんからまだ楽な方なのでしょうけれども、いやはやもう十分に大変です。
自分が死ぬ時には必ず終活をして、身じまいをしてから目をつぶろう、と今から決心している次第です(^ ^;)
さて、今日の本題は全然違う話。
「ゆるむと心身の使い方が上手になる」ことについてです。
わたしの娘はもうすぐ5歳ですが、かなり小柄な子で、体重は15kgです。
外出した時など、眠ってしまった娘を抱いて歩くことがいまだにあります。
15kgって普通に考えたら結構な重さですよね。
5kg入りの米袋を3つ抱えてスーパーから家まで歩くことを想像していただくと、重さの実感がイメージしやすいかと思います。
でも、乳幼児を抱っこしたことがある方ならおわかりかと思いますが、米袋は重くても、子供ならそんなに重く感じないんです。
それはなぜかというと、「ゆるんでいる」から。
子供の身体は、基本的に大人の身体よりもゆるんでいます。
ゆるみはお互いに伝わりますので、子供と触れ合うと大人の身体もゆるみます。
ぴったりと身体を密着させる「抱っこ」という姿勢は、子供のゆるみを全面的に大人が受け止め、お互いにゆるみを循環させることができる状態です。
ゆるんだ身体は、アウターマッスルではなくインナーマッスルを使って動き始めます。
無意識のうちに「より上手に」身体を使い始めるのです。
ですから、同じ重さを持っても、ゆるんでいない身体で持つ米袋は重く感じ、ゆるんだ身体で持つ子供は軽く感じるのです。
親子の心のつながりは、抱っこを初めとする「お互いにゆるむ」コミュニケーションを無数に繰り返していく中で生まれていくものです。
転じて、発達障害のお子さんの中には、「抱きにくい」方がいらっしゃいますね。
妙に身体がグニャッとしていたり、身体を突っ張ったりして、大人の腕の中にうまく納まらない。
自閉症の方、感覚に過敏や鈍磨がある方などに多く見られます。
うまく抱っこができないと、肌の触れ合いを通して「ゆるみ合う」ことがなかなかできません。
もちろん、少しでもお子さんにとって受け入れやすい方法でコミュニケーションを取り、ゆるみ合っていくわけですが、働きかけの中に大人の思考が介在する分、抱っこや授乳によって無意識に積み重ねられる関係性のような自然さ、スムーズさを実現するのはなかなか難しいことです。
発達障害のお子さんのコミュニケーションの難しさは、こんなところにも遠因があるように思います。
また、身体感覚に何らかの偏りがある方は、大人でも子供でも、立ち居振る舞いの様子のどこかに、微妙なズレがあります。
たとえば、整体的・体術的に正しい立ち方とは、全身の筋肉に無理な力を一切入れず、ただ重力の反作用で立っている状態を言うのですが(これができている人は大人でも少ないですが)、発達障害の子供たちの身体操作には特にこの部分のズレが大きく見受けられます。
重力をうまく受け止めていない感じというか、自分の身体の位置と質量をもてあましている、探している、探っている感じというか。
これらの精神的、肉体的なこわばりは、「ゆるむ」ことによって溶けていきます。
先ほども述べたように、ゆるみはお互いに伝わり合いますので、お子さんが独力でゆるむことが難しい時は、傍にいる大人がゆるんであげればよいのです。
支援の上手な保護者や先生のご様子を拝見していると、どなたも一様に、ご自身の身体を相手のお子さんに合わせてゆるめ、循環を作り出しています。
支援の知識やテクニックはとても大切な情報ですが、それを活かす土台には「お互いの心身のゆるみ合い」が間違いなく必要です。
あなたもぜひ、自分をゆるめてからお子さんに向き合ってみてくださいね。
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それでは、また。
いつもあなたとご家族に明るい風が吹きますように(^ ^)