777-1 きみは、本当は大丈夫なんだよ
「大丈夫」という言葉はとても不思議な力を持っているなと思います。
文化功労者にも選出された精神科医の中井久夫先生は、急性期の錯乱している患者さんに接するとき、
きみは、今とてもそうは思えないだろうけれども、本当は大丈夫なんだよ
ということを、小さな声で、何度も何度も伝えてこられたのだそうです。
777-2 何の説明にもなっていないけれど
先生にも本当は何だかわからないけれども、あなたは安全です、ということを一緒に確認する言葉としての「大丈夫」なのだとか。
実際に彼の身の上に起こっていることというのは、彼が自殺さえしなければ大丈夫なんです、という言葉が続きます。
人の心の奥底と長年向き合い続けた人の凄みを感じます。
わたしも自分の母親に「大丈夫、大丈夫」と抱きしめてもらった記憶があります。
わたし自身も自分の子供を「大丈夫、大丈夫」と抱きしめています。
何がどう大丈夫なのか、何の説明にもなっていないのですが、、、
「大丈夫」の響きだけで、自分の中で暴れるものがふっと静まり、穏やかさを取り戻す気がします。
777-3 自分にもっと「大丈夫」を
大人になると、誰かに「大丈夫ですよ」と言ってもらう機会が減りますね。
自分自身に対しても、何でもいつも通りにできるのが当たり前で、できない自分を責めることはあっても、できている自分にことさらOKを出すようなことはしなくなります。
どうしてでしょうね。
ぜひ、あなた自身にももっと「大丈夫」を伝えてあげてください。
身近な方同士で「大丈夫」を伝え合ってください。
今は、大人たちにこそ、「大丈夫」が必要だと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。