768-1 ある小学校の先生の授業
ある小学校の先生の授業を見学させていただいたときのエピソードです。
その先生は、体育系の学校をご卒業後、改めて教育系の学校に入り直して教員免許を取得されたという熱血漢。
自他ともに認める体育会系で、動作も声もキビキビと、何かとキレがいい!
声も大きく教室の隅々まで届き、緩急をうまくつけた授業運びでした。
そのクラスには、元気があふれ出るあまり、声や身体が自由に動くタイプのお子さんが大勢いるということでしたが、そんなヤンチャ坊主たちを見事にいなしながら授業は進んでいきました。
やがてクラスの子供たちが少しざわめいて、やや空気がダレてきたかなというとき、「はい集中!あと10分だよ!」と先生が大きな声で喝を入れられました。
768-2 集中力が途切れるということ
その声があまりにも大きかったので、わたしはビクッと身体が揺れるほど驚いてしまったのですが(^ ^;)、
「はい集中!」で集中を取り戻そうとするのは、いかにもスポーツで自分を律しながらトレーニングを積んできた方という感じで、興味深く思いました。
さて、この情景を身体の側から見ると、、、
「集中力が途切れないように頑張る」のは、短期的には可能ですが、長期的にはちょっと無理があります。
身体はもう集中できない状態になっているから集中が途切れるので、それをさらに頑張れというのは、苛刻に身体を追い込む筋トレのようなものです。
それよりは、身体を動かしてリフレッシュしたり、脳に入ってくる血流を増やして覚醒度を上げたり、してあげたほうが、無理なく自然に集中が取り戻せます。
768-3 自分に合った方法を選択できるように
集中力って、すごく不思議ですね。
好きなことには寝食を忘れて無我夢中に取り組める一方で、苦手なことはどんなに頑張っても気が乗らなかったりします。
そこで素直に自分の身体の波に乗って好きなことのほうをどんどん伸ばそうとするか、自分を律して苦手なことも頑張ろうとするか。
一人ひとりの価値観や環境との相互関係が大きく出てくる部分ですね。
今回の例でも、大きな声でパッと意識が切り替わって集中が戻る子もいるでしょうし、そうでない子もいるはずです。
どちらが良い悪いということではなく、それぞれが自分に合った方法を選択できるようになることが大切なのだなと、改めて実感できたことでした。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。