704-1 働きかけを細分化する
「療育的な関わり」の特徴の一つは、人の発達の流れを踏まえて、働きかけを細分化することではないかと思っています。
たとえば口より先に手が出るお子さんに対して、「叩いてはいけません」とだけ働きかけるのは、なんというか、粒子が粗い感じがします。
直径10センチのスキマに対して、直径1メートルの粘土のカタマリを押し込もうとしているようなもので、大きなもので押される圧力や圧迫感はあるだろうけれど、スキマの中には一向に入っていかないような感じ。
704-2 相手に寄り添う手段として
対して、療育的な関わりは、10センチのスキマに少しでも寄り添えるように、こちら側のカタマリをできるだけ小さくしていくようなイメージです。
なぜ叩くのか?ということを、本人の気持ち、相手との関係性、周囲の環境、本人の発達特性を踏まえて考えていきます。
もしかしたら自分の気持ちを表現する言葉が不十分なのかもしれない、お友達に関心が強いのかもしれない、身体のコントロールが未熟で衝動的に動くのかもしれない、睡眠不足や空腹でイライラしていたのかもしれない、周囲のざわめきが負荷になっているのかもしれない、等々々・・・ できるだけ細かく想像します。
704-3 療育はごく身近な手段です
カタマリを細かく分けていけばいくほど、お子さんのスキマに入りやすくなり、これならスキマを和らげてあげられるかも、という方法が見つかりやすくなります。
カタマリの分け方は、書籍などで簡単に学べます。
誰でもできます。
詳しい人、優秀な先生も大勢おられます。
本当に良い時代だなあと思います。
まずは、「カタマリは、分けられる」「分ければ、届く」、それだけを知っておいていただきたいなと思います。
それだけで、毎日の育児や、目の前のお子さんとの関わりが、ほんの少し楽になれるかもしれませんから。
本日は以上です。
次回の配信は9/12(月)です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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