669-1 水族館にお出かけしたご家族のお話
夏休みに入り、ご家族でお出かけをする機会もあるかと思います。
今回はこんなご相談をご紹介します。
水族館に子供を連れていったが、館内に入りたがらない。
どうにか入っても魚を見ないし、すぐ出たがる。
行列してイルカのショーを見せてやってもちっとも楽しそうでない。
園内では道端の小石などをいじって、うまく歩かない。
忙しい時間をやりくりして時間を作ったのに、がっかりした。
こちらのご家庭は、ご両親ともにお仕事がお忙しく、一日時間を取って水族館に行くためには相当の時間調整が必要だったのだそうです。
そうまでしてわざわざ水族館まで来たのに、、、という親御さんのがっかり感、本当にお察しします。。
669-2 水族館を子供の目から見てみると
水族館のようなところは、薄暗かったり、人が多かったり、声が反響したり、光や色で華やかな演出がされていたりします。
そうした場所では感覚が刺激されて落ち着けない子もいます。
もしかするとこちらのお子さんもこういう場所が好みでなかったのかもしれません。
また、イルカのショーを楽しむには、広い視野でステージ全体を眺める必要がありますが、小さなお子さんにとっては、広く見るよりも、目の前の小さな物事のほうがよく目に入るものです。
イルカショーは見るべき空間が広すぎて、お子さんにはちょっとピンと来なかったのかもしれませんね。
この段階のお子さんは、もっと距離が近く、自分にとって焦点を合わせやすいところ、たとえば道の小石などに関心が向くでしょう。
自分で「見」つけて、気になった小石を拾い上げて、指先で触ってみるという体験は、お子さんの知覚・感覚を大いに育んでくれていることと思います。
669-3 それぞれの楽しさや居心地の良さを大切に
子供たちは、今の自分に必要な体験を自分で選び取る力を持っています。
大人から見たらつまらないような小さなことでも、その子にとっては世界を輝かせる喜びであったりします。
お子さんがいま関心を持っていること、喜んでいること、楽しんでいることを、親御さんも一緒に楽しむ気持ちで目を向けてみると、何か違ったものが見えてくるかもしれません。
そして親御さんご自身も、ご自身の喜びや楽しみを大切になさってくださいね。
水族館がお好きなら、大人が全力で楽しむ、ということだって全然アリだと思います。
大切なのは、大人も子供も、自分の楽しさや喜びに素直になること。
そして、相手のために自分の楽しさや居心地の良さを犠牲にしないことです。
そうしたら、いつか親子で水族館が楽しめるときもきっと来ますから。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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