646-1 オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン
司法面接に関する本の中に、子供の話(裁判の証拠として活用できる内容の)を引き出すには、できるだけオープンクエスチョンを使うべき、という一節がありました。
オープンクエスチョンとは、相手に自由に話してもらう質問。
例 「あなたが知っていることを教えてください」
クローズドクエスチョンとは、はい/いいえで返答する質問です。
例 「〇〇を見ましたか」
司法の場でオープンクエスチョンが推奨されるのは、クローズドクエスチョンには、質問項目の中にすでに質問者の意図が入っているからです。
例 「その日、〇〇さんを見ましたか」⇒ 〇〇さんがそこにいたことが前提になっている
大人の誘導次第で子供たちの返事の内容や記憶そのものまで変わってしまうため、オープンクエスチョンを大事にしよう、というのがその本の話でした。
646-2 日常での使い分け
二つの質問の仕方は、わたしたちもごく自然に使い分けていますね。
たとえば子供が泣いて帰ってきたときに、今日はどうしたの?と聞くのはオープン、誰かとケンカしたの?と聞くのはクローズドです。
子供の場合「どうしたの」とオープンに質問されてもうまく説明できないこともしばしばです。
その場合に「ケンカしたの?」「先生に叱られたの?」「何か失敗したの?」などと選択肢を示して、答えやすくしてあげることがよくありますね。
二つの質問の仕方を、身体の原理原則から捉えなおしてみると、オープンクエスチョンはコミュニケーション/クローズドクエスチョンはコントロール、とも言えるかもしれません。
646-3 必要な関わり方を選択する
身体の原理原則では、コミュニケーションとして関わると、お互いに思ってもみなかったような可能性が、お互いに発展していきます。
コントロールとして関わると、想定の範囲内の出来事の繰り返しで終わることがほとんどです。
前者は人間の本来の働き、そんなものがあることを自分でも気づいていないような力を、より深く発揮してくれます。
後者は、理解しやすく、無駄がなく、管理しやすい側面があります。
オープンに関わるか、クローズドに関わるか。
それによって関わり方の質も、得られるものも変わりますが、どちらが良い悪いということではなく、役割が違うだけです。
自分の求めるもの、目指すところに従って、その時その場で必要な方法を選択していきたいものですね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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