612-1 ▼ 集中しやすくする支援の枠組み
前回は、子供たちが「集中する」ための支援のおおまかな枠組みを書きました。
前回はADHDのお子さんについての支援を書きましたので、今回はその続きとして、自閉症/知的障害/認知特性に偏りや苦手さがあるお子さんに向けた支援例を書いてみます。
612-2 ▼ 特性に応じた支援の枠組み
自閉症
・活動の内容、見通し、取り組み方が視覚的・直感的に把握できるようにする
・活動内容を本人がいつでも見返せるようにする
・感覚的な特性に配慮する(五感の過敏など)
知的障害
・知的能力や発達段階に合った課題を用意する(課題自体が本人の発達を促すものであることが望ましい)
認知特性
・特性に合った課題(内容、表現方法、取り組み方等)を用意する
・学習に必要のない刺激を極力排除する
・努力や頑張りだけでは乗り越えられない部分があることを本人も周囲も理解し、イヤーマフや読み上げ機などの使用を積極的に保障する
課題後には振り返りと自己評価を行い、楽しさや達成感を持って活動を終えることが、次の課題での集中につながります。
612-3 ▼ 最適な支援はその子の現状から見えてくる
今回はわかりやすくするためにあえて診断名ごとに分けましたが、実際には診断名だけで子供たちの学習の仕方を区切るのは不可能です。
複合的な状態像を持つ子もいるし、一般的な状態像が当てはまらない子もいます。
ADHDのお子さんに向けた支援が自閉症のお子さんには必要ないというわけでもありません。
最適な支援とは、その子の現状を捉えた中からしか見えてこないことを肝に銘じたいものです。
それさえ忘れなければ、大人がこうした支援の枠組みを知っていることは非常に役に立ちます。
あなたと周囲の方々とのより良い関わり合いの一助になればと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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