443-1 ▼ 「できないことをできるように頑張る」の裏側
できないことをできるようにしようと努力するのは素晴らしいことですね。
達成できるにせよできないにせよ、チャレンジすることには大切な意義があります。
ところで、この「できないことをできるように頑張る」ということを、身体の原理原則から見ると、また違う捉え方ができます。
身体には、「フォーカスしたところが広がる」という原則があります。
「いま動いているところ」にフォーカスすると、その動きがどんどん広がっていきます。
逆に、「いま動いていないところ」にフォーカスすると、「動いていないこと」が広がっていく、つまり動きが停滞していきます。
たとえて言うなら、たくさんの色が散らばっている世界があったとして、白いところに目を向けると、その周囲にどんどん白が広がっていく。
赤いところに目を向ければ赤が広がっていく。
そういうイメージだと思ってみてください。
443-2 ▼ 奮起して乗り越えられる人、そうはできない人
「自分のできないこと」に目を向けるということは、身体の原理原則から言うと、「できないこと」を広げていくということ。
それを「できるまで頑張ろう」と奮起して乗り越えられるのは、人が持つ精神力の素晴らしい側面だと思います。
白が広がっていこうとしているところを、「なにくそ!」でカチッとスイッチを切り替えて、かすかな赤を探し出してどんどん広げて、最終的には白を全て赤にひっくり返してしまうようなものです。
一方で、そんなふうには奮起できない人もいます。
奮起するためには、「頑張れば物事を乗り越えられる」という実感を持っていないといけませんが、
成功体験よりも失敗体験のほうが色濃い人は、「頑張ってもどうせ無理だ」という実感のほうが強くなりがちだからです。
443-3 ▼ まずは「今できていること」にフォーカスを
その場合、「できないこと」に目を向けると、身体の原理原則通り、「できないこと」が広がっていきます。
白を赤にひっくり返そうにも、白の広がる勢いが早すぎたり、見るべき赤が全然見当たらなかったりするようなもので、結果、「自分はどうせできない」「何をやってもダメだ」という諦念につながっていきます。
そういうときに、できないことをやみくもに練習しようとするのはかえって逆効果です。
まずは、今のその人にとって「できていること」を探し、フォーカスしましょう。
世界を赤くしたいときに、赤が見当たらないから頑張って探し出せ!というのではなく、赤は一旦置いておいて、まずはあなたの世界にたくさんある黄色に目を向けて育ててみよう、というイメージです。
フォーカスしたものが育っていく体験を積み重ねることが、揺るぎのないその人だけの自信につながっていきますよ。
本日は以上です。
それでは、また。
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