419-1 ▼ 検査結果は大切な指針
複数の教育・支援機関が協力してお子さんの様子を見守るとき、知能検査や発達検査の結果は一つの大切な指針になります。
それぞれの支援者が個人的な判断の偏りに左右されにくくなりますし、
経験豊富な方であれば検査結果を見ればおおよそお子さんの状態像についてイメージが浮かぶこともあり、お子さんについてのある程度の共通認識をまず持つためにも効果的です。
お子さんの発達段階を正しく踏まえた上で、無理な課題を押し付けたりせず、今その子が伸びるために必要なプロセスを、適切な方法で提供することができるのは、検査結果をもとにした判断があるからです。
419-2 ▼ 人の直感的な判断も欠かせない
その一方で、保護者や支援者の直感的な判断というものがあります。
「最近良くなってきた」
「なんとなくスムーズになってきた」
といったような、身近に関わる人の曖昧な表現が、状況の核心をついていることはしばしばあります。
療育・育児において、お子さんの全体像を理解するということは大変難しいことですが、
検査結果での判断を一方に踏まえつつ、そこから生まれる先入観に捉われないで、常に変化し続けているお子さんの様子を受け取っていくということが大切なのだろうと思っています。
419-3 ▼ 検査結果に捉われすぎると
たとえば検査で「〇〇の分野が弱い」と判定されると、その部分の点数を上げようとして一心不乱に練習に取り組み、成績の上下に一喜一憂される親御さんもおられます。
熱心にお子さんを見守り、真剣に関わっておられるからこそのお悩みですね。。
検査はお子さんの成長発達をはかるための道具の一つに過ぎません。
「最近、なんとなく受け答えがスムーズになってきたね」といった、時間の流れの中での無数の情報を加味した上での曖昧な判断は、紙の検査では到底成しえないことです。
お子さんの成長発達をはかる判断軸は一つではなく、見方によっても評価は変わってくるものです。
検査結果は便利なものですが、捉われすぎると危険なものにもなります。
数字では測りきれないお子さんの毎日の育ちを、ゆったりと見守っていくことも大切にしていきたいものですね(^ ^)
本日は以上です。
それでは、また。
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