392-1 ▼ 香りとの関わり方
発達に特性のあるお子さんの中には、匂いに敏感な方が多くいらっしゃいます。
よくあるのは、給食の、さまざまな食べ物の匂いがごちゃ混ぜになった匂いが不快で耐え難い、という訴えです。
その不快感は、わたしもわかる気がします。
わたしも、耐え難いほど深刻ではありませんが、給食室から流れてくる匂いに「美味しそうだな」と思うよりは、息を止めたくなるタイプです。
また、洗濯用芳香剤の強烈な香りが「香害」などと呼ばれる事例は、社会的にすっかり定着しました。
この「香害」にも、悩まされている方はずいぶん多いようです。
その一方で、自分の好みの香りに包まれていると、気分が盛り上がる、ハッピーになる、落ち着く、穏やかでいられる、心地よい、といったように、香りを楽しむ方も多くおられます。
目に見えない「香り」というものを人が受け取るさまざまな関係性は、実に興味深いですね。
392-2 ▼ 香りという自然物の力
明確に意識はしなくとも、わたしたちの周囲には無数の香りが漂っていて、それらはわたしたちに無意識のうちに影響を与えています。
三輪堂は、発達障害のお子さんとその保護者の皆さんへの支援を模索する中でエッセンシャルオイルに出会い、嗅覚から脳にアプローチするという方法論に興味を持ちました。
最初は半信半疑で取り入れてみたエッセンシャルオイルですが、今では香りの力に相当の信頼を置いています。
エッセンシャルオイルは化学です。
香りをかぐということは、植物の持つ化学成分、芳香化合物が人体に影響する、ということです。
たとえばオレンジの皮の香りがあります。
オレンジの皮に触れるとふわっと漂う、あの鮮烈な、甘酸っぱい、爽やかな香りです。
お好きな方も多いかもしれませんね。
ここで、実際のオレンジの皮を切って漂う香りをかぐのと、オレンジの香りに似せてつくった合成香料の香りをかぐのとでは、脳が受ける刺激は全く異なる体験になるのだそうです。
一般人の鼻では区別がつかないくらいよく似た香りであっても、自然物と合成物では化学成分としては明らかに組成が異なります。
その微細な違いを、人の脳は正確に受け取るということですね。
392-3 ▼ 香りの力を借りてみよう
三輪堂がエッセンシャルオイルセッションで使用するのは、植物の有効成分をできる限り純粋に抽出した精油です。
やや(というかかなり)割高ですが、一般的に市販されているアロマオイルとは香りも体感もはっきりと異なります。
身体が素直に受け取ってくれる度合いが明らかに高いようです。
念のため、論点は、市販品のどれが良い悪いということではなく、「それがあなたの心身に合うか合わないか」という一点のみです。
が、少なくとも、合成香料をかぐのとは全く違った体感を受け取れる可能性は圧倒的に高いだろうと思っています。
たとえば今のような蒸し暑い時期は、ペパーミントオイルを後頭部に1~2滴塗ると、爽快感と涼しさを味わいながら、集中力アップと心の整理整頓が期待できます。
ご来訪いただいて直接触れさせていただく施術の効果も実に得難いものですが、エッセンシャルオイルはお手元にあれば自分で自由に使えるのが便利なところです。
暑くて疲れたとき、考えても考えても答えが出ないときなどは、思考を手放して、香りの力を借りてみるのも良いかもしれませんね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
良い香りに包まれてリラックスしたいなら
植物の有効成分を凝縮したエッセンシャルオイルを用いて、全身のリラクゼーションを。
リラックスすることに特化したマッサージでありながら、あなたの心身の現在地や今後の方向性が浮かび上がってくる施術でもあります。
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