385-1 ▼ 身だしなみはQOLを左右する
人は見た目ではない、中身だ、ということをよく言います。
確かに中身は非常に大切な核心なのですが、人がこの社会で生きていく上では、実は見た目も結構大事なポイントだったりします。
特に、子供たちの自立を考えるとき、「身だしなみ」は、大きくQOLを左右する課題となります。
トイレ後にシャツがはみ出している
給食後に口の周りが汚れている
髪がボサボサに乱れている
洋服や上履きが汚れている、、、
といった様子が目につきがちなお子さんは、未就学~低学年のうちはまだしも、学齢が上がっていくうちに、いつの間にか少しずつお友達から敬遠されることが増えていきます。
見た目だけが人間関係を左右するわけではありませんが、見た目もそれなりに大きな比重を占めているということです。
自分自身が衛生的に心地よく過ごすこと、
と同時に、周囲の人に不潔感・不快感を与えないこと、
それによってお互いに心地よい関係性を保つこと、
こういった価値観を大切に育んであげたいものですね。
385-2 ▼ おしゃれをするという社会的な関わり
さて、比較的程度の強い障害をお持ちの方は、ご本人の意向というよりも、介護・付き添いをする方の関わりやすさを重視した髪型や服装をされていることが多いように思います。
もちろんその背景には様々な事情があるでしょうし、現状を否定するわけでは全くありません。
が、たとえば20歳の女性がいたとして、その方に重度の障害があったとしても、花も恥じらう芳紀を迎えた女性であることに変わりはありません。
必要最低限の身だしなみは整えておられるだろうと思いますので、その次は、ヘアスタイルを素敵に整えるとか、ちょっとお化粧をしてみるとか、可愛らしいパジャマを着てみるとか、プラスアルファで「おしゃれをする」という関わりを持ってみるのも良いのではないでしょうか。
385-3 ▼ おしゃれから広がる喜び
おしゃれといっても高価なものを身に着ける必要はなく、ご本人に似合う、ご本人の気に入ったものを楽しく取り入れるということがポイントですね。
美しい身だしなみは周囲に好印象を与えます。
地域に出るときはもちろん、施設や病院でずっと過ごされるときでも、看護師さんや付き添いの方々のお気持ちが明るくなるでしょう。
周囲の人々の気持ちは間違いなくご本人に伝わります。
周囲の方の明るさ・喜びが伝播して、ご本人も明るく朗らかな気持ちで過ごすことができれば、これほど嬉しいことはありませんね(^ ^)
ご本人が過剰な接触を好まないとか、こだわりや感覚過敏があって決まったものしか身に着けられないとか、ご家族に余裕がないとか、個々の事情は様々でしょうから、それを押して無理をしてまでおしゃれをしなければならないとは全く思っていません。
でも、おしゃれをすることで心持ちが変わって、笑顔がより多く生まれるとか、施設の外へお散歩に出る気持ちになるとか、人と関わってみたいと思えるとか、もしかしたらそんな変化が出てくるかもしれません。
QOLを高める一歩として、ご本人とご家族に無理のない範囲で、身近なおしゃれを楽しんでみるというのも、一つの道ではないかと思っています。
本日は以上です。
それでは、また。
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