964-1 悩みを人に言うか、言わないか
あなたは、何かに悩んだとき、よく人に相談するタイプですか?
それとも、誰にも言わず自分の中で悩みを抱え込むタイプですか?
お子さんの発達障害や不登校などのお悩みについてお話を伺うとき、チラホラ耳に入るのは、「今まで誰にも言えなかった」ということ。
自分の子供が発達障害だと人に言いにくい。
言ってもどうせわかってもらえない。
ママ友に同情されるのもキツい。
・・・といったように、相談したくてもできずに抱え込む方も少なからずいらっしゃるようです。
ところで、ここで大切なのは、「何のためにその悩みを人に話す(あるいは話さない)のか」ということ。
964-2 本来はすべて自分の身体が答えをくれる、けれど
本来、自分の心に湧いた悩みは、自分の身体が解決できるものです。
人の身体は自分にとって必要なものをすべてキャッチできる力を持っていますから。
問題は、【悩んでいると、身体が必要なメッセージをキャッチする力が落ちる】というところにあります。
かつてわたしは悩みを人に話すことはめったにしないタイプでした。
最近少しずつ、感じたことを人に話してみるようになったのですが、そうなってみると痛感するのは、自分の悩みの見方は実に一面的だということです。
たとえば自分が「右側がよく見えない」と悩んでいるとき、他の人は「左側を見たら?」「こっちに来れば右も見えるよ」などと言ってくれます。
それで初めて、自分が立ち止まったまま右側だけを見ようとしていたことに気づくのです。
悩みに捉われたあげく、極端に視野が狭くなっているし、そのことに気づいてすらいない。
そんな自分に驚くばかりです。
なんでもかんでも人に話せばいいというものでもないでしょうが、自分以外の別の人の視点を通すことで、思いがけない何かに気づけることは間違いありません。
964-3 こわばった心身を揺らしてやるだけでいい
人に相談するときは、特別なアドバイスなどを求めなくても、自分が右側だけを見ていたなあ、と気づくだけで十分です。
こわばった心身にふと風が通れば、必要なヒントは自分でキャッチできます。
誰かに相談するというのは、答えを求めるためにするのではありません。
自分のこわばった心と身体、こわばった視点を、ちょっと揺らしてやるために話す、それだけでいいんですね。
もしあなたが、いつも頭から離れない悩み事があって、誰にも言えずにぐるぐる考え続けているなら、
ちょっと揺らしてやるために
誰かに話してみる、という選択肢も、考えに入れてみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。