942-1 宿題について考えてみる
前回は、夏休みのお困りごとは圧倒的多数が「宿題」、という話をしました。
今回からちょっと宿題について考えてみたいと思います。
最初に申し上げると、わたしは宿題には懐疑的です。
少なくとも現状の主流になっている宿題の出し方には、改善点がたくさんあると感じています。
身体の原理原則から見ると、やりたくないことに無理に取り組むより、やりたいこと・自然にやっていることに取り組むほうが、心身の才能がのびのびと発揮されます。
宿題に限らず何事も、本人がやりたいと感じるか、仮にやりたくなくても、本人の目的にとって必要なものであると納得できるか、が大切です。
宿題が好き!やりたい!という子は、もちろんどんどん進めてもらえたらと思うのですが、宿題が苦痛で仕方ない子にまで同じやり方で宿題をさせるのは、ちょっとどうかな~と思っています。
とはいえ、宿題があったほうがいいと感じるご家庭や教育関係者の方々のお考えを否定するつもりは全くありません。
賛成・反対、どちらでも、ご意見をぜひお聞かせくださいね。
942-2 宿題の主な目的3つ
それではここで、宿題の目的はそもそも何か?を考えてみましょう。
よく言われるのは以下の3つです。
- 反復練習の機会を担保する
- 自分で学ぶ習慣を身につける
- 児童・家庭による家庭学習の差を埋める
1は、繰り返すことで定着をはかるものです。
一回では覚えられない漢字に繰り返し触れる、1桁の計算を繰り返して数の合成・分解が直観的にできるようになる、といった影響が期待できます。
2は、学校で受動的に先生の話を聞いているだけではなく、自分で宿題というタスクを管理し、学習内容の全体像をつかむ力を育むことを期待するものです。
学習内容のどこがわかって、どこがわからないのかがわかれば、どこを重点的に学べば良いかもわかります。
3は、塾に行っている子や家庭学習に熱心な家庭と、そうでない家庭とで、必然的に学習時間に差が生まれるので、宿題によって学習時間を生み出そうとするものです。
942-3 目的としては正解だけど
どれも目的としては有意義ですね。
問題なのは、
宿題によって本当にこの目的を達成できているのか?
ということです。
続きは次回に。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
- 療育のセカンドオピニオンが欲しい方
- 一般的な療育支援分野とは違う角度からアドバイスが欲しい方
- 漠然とした不安や言葉にしづらい”何か”があってクリアにしたい方
ぜひ一度「オンラインセッション」にお声掛けください。
育児・療育は親子の育ち合いです。
お子さんのお話だけでなく、親御さんのお話を伺うことも大切な時間です。
うまく書けない・しゃべれないと思う方もご安心ください。
ゆっくり丁寧にあなたの中にある”何か”を引き出します。