944-1 「取り組む」と「できる」は別
宿題には「取り組む」と「できる」の2ステップがある、と書いた前回の続きです。
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大人は無自覚にこの2ステップを混同しがちです。
実際、勉強にさほど壁を感じない子にとっては「取り組む」のステップはほとんど問題にならないため、「できる」のステップばかりに焦点が当たります。
でも、学習に苦手意識がある子にとっては「取り組む」のステップをいかに楽しく越えさせてあげられるかがとても大事です。
944-2 「取り組む」の壁を越える工夫
大体、宿題が苦手で仕方ない子は、机に向かって紙と鉛筆を使って行う通常の学習スタイルにも苦手を感じていることが多いのです(集中できる時間が短い、繰り返し学習が苦手、読み書きに強い苦手意識がある、等)。
そうした苦手意識が刺激されると、彼らは「取り組む」の壁を越えられません。
その子が無理なく取り組めるスタイルの課題を提供したいところです。
たとえば、学習に苦手意識がある子は、課題の問題量や文字量が多いと、見ただけでうんざりしてやる気をなくしたりします。
(ドリル1冊なんてとんでもない、時にはプリント1枚でもアウトです。)
その場合は、見せる問題を少なくしてあげるのが一つの手です。
ドリルのページを1枚ずつ切り取って渡す、プリントを折ったり切ったりして問題を1問ずつ提示する、など。
944-3 焦らず、まずは最初の一歩を
そうした工夫で、まず「取り組む」の壁を越えないと、「できる」にはたどり着きません。
今回お尋ねしたアンケートでも、そもそも「取り組む」の壁にぶつかっているお子さんが多くいらっしゃいました。
この場合、夏休みの期間内に全部の宿題を終わらせなきゃ、という焦りは一旦脇に置いて、まずはご本人にとって簡単にできるとわかっている内容の宿題を選んで、「どうすれば取り組めるか」を試行錯誤していくところからスタートしていくのがよろしいかと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
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