830-1 小学校の教育理念
ある講演会で、小学校の校長先生をされている方のお話を聞く機会がありました。
先生が自己紹介の中で「当校の教育目標は」と、5箇条くらいの教育理念(しかも一つずつがかなり長い)をスラスラと、何も見ずにお話されたのですが、そのご様子がいかにも、自校の教育理念を読み込んで座右に置き、自分のものにしている感じで、熱心な先生なのだなあと感じ入りました。
その理念は、正確には覚えていないのですが、「興味と関心を広げる」「みずから創造する力を育む」「主体的に目標を持って学ぶ」「自他への思いやり」「健やかな心と身体」とか、そういう感じでした。
小学校の教育理念って、大体どこもこういう感じですよね。(自校に愛情と誇りをお持ちであろう校長先生には失礼な言いぐさかもしれませんがm(_ _)m )
830-2 ポジティブ一辺倒
学校ごとの特色もあるとは思いますが、どれも例外なくポジティブで、明るく素直で元気な子!主体的で創造的にこの社会を生きる!というイメージで彩られています。
確かに、みんなが明るく素直で元気に毎日を楽しんでくれたらいいな、という願いはわたしにもあります。
その一方で、それを子供たちに伝えている大人の側に、明るく素直で元気で、主体的で創造的に社会を生きている人が果たしてどのくらいいるだろうかと考えると、まず自分自身がそうだとは言い切れない。
あなたはどうですか?
常に明るく素直で元気で、主体的で創造的ですか?
理念なんてそんなものかもしれないのですが、学校の理念は特に、ちょっとポジティブに偏りすぎてやしないかな、と思います。
830-3 陰陽をあわせ持つのが人
子供たちの学校生活って、ネガティブな側面がもっとたくさんあります。
当たり前ですよね、学校は、大勢の人がいる社会なのですから。
何も教育理念に掲げろとは言いませんが、もうちょっと、人がもともと持っているネガティブな、陰陽の “陰” の側面も、当たり前に受け取れる土壌があってもいいんじゃないかなと思います。
明るく素直で元気なのは「良いこと」かもしれない。
それなら、暗くて、素直じゃなくて、元気がなければ「悪いこと」なのか?
いえいえ、とんでもない。
暗くても、元気がなくても、そういう人として何気なく生きていっていいんだよ、というメッセージも、教育の場でもう少し発信していけたらいいなあ、などと思うのですが、どんなものでしょうか。
本日は以上です。
次回の配信は3/6(月)です。
それでは、また。
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