826-1 きちんと話を聞く姿勢?
誰かの話を聞くとき、あなたはどんな姿勢を取りますか?
「身体の正面を相手に向けて、目を見て、時々頷きながら、気持ちを集中させて話を聞く」
こんな感じのスタイルを取る方が多いのではないかなと想像しますが、いかがでしょう。
こういう「きちんとした」話の聞き方が、社会的には正解とされることが多いですよね。
学校の授業中の姿勢、先生と保護者の面談、ビジネスの用談、ご近所の立ち話、などなど、固い場面でも柔らかい場面でも、さまざまな場面で適用されています。
ところで、わたしが実感として強く思うのは、「きちんと」座ると、話し合いが深まりにくいということです。
826-2 机に突っ伏している子
特に、その方の心の奥に眠る深い思いを話し合うようなときには、自分の取りたい姿勢を取るほうが、圧倒的にアプローチが早いと実感しています。
イスではなく床に座ったり、寝転がったり、好きに飲み食いしながら話したりなど、「きちんとしていない」話し方のほうが、圧倒的に自由です。
着座して、対面して話し合った場合には、何度も何度も回を重ねないと出てこないレベルの深い話が、お互いに寝転がって話すと、その1回でポロッとこぼれ出てきたりします。
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小学校の授業中に、机に突っ伏している子がいました。
毎日、毎時間です。
「居眠りをしている」とクラスメイトに評されていましたが、彼が実際に眠っていたのかどうかはわかりません。
ただイスに座って、上体を机に倒して、じっとしています。
826-3 姿勢を自由にするというアプローチ
何らかの事情があってそうしていたのだと思いますし、大人たちも見過ごしているわけではなく、さまざまなアプローチは続けられていました。
ここではそうした背景には触れません。
もし仮に、一斉授業を受けるときの「姿勢」が、もっと自由なものだったら、彼はどうしただろうかな?と考えることがあります。
立ち上がっていても、寝転がっていても、教室の隅の床に座り込んでいてもいい。
ノートを取らなくても挙手しなくても、何気なく先生の授業を聞いているだけでいい。
そうしたら、彼の心には、机に突っ伏しているよりももっと、今の彼にとって大切なメッセージがふっと届いたかもしれません。
姿勢が自由になったら、一斉授業の形や質そのものが変わるでしょうね。
今もし、何かに生きづらさを感じている人がいたら、あなたの「姿勢」をちょっとだけ自由にしてみてはいかがでしょうか。
きっと今までとは違った何かが感じられることと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分の身体からの答えを知りたい方へ
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