相手の気持ちを考えるのが難しい
小学校にあがった頃あたりから、子供たちは相手の気持ちを考えることを促される機会が増えていきます。
たいていは、このような声かけとともに指導されることが多いようです。
「相手の身になって考えなさい」
「そんなことをしたら○○君はどう思うと思う?」
この声かけで充分に内省することができる子供たちも大勢いますが、それをとても難しいと感じる子供たちもいます。
些細なことですぐケンカになる、自己主張が強すぎる、場面にふさわしくない行動を繰り返してしまう、といった様子を見せることが多い子供たちは、
- 相手の気持ちや物事の背景を読み取りづらい
- 自分の行動が周囲にどのような影響を与えているかを客観的にチェックして適切に修正する力が弱い
このような特徴を持っているのかもしれません。
相手の気持ちを考えてふるまうのが難しい5つの理由
背景には以下のような要因があると考えられます。
記憶の力が弱い
以前に経験した同じようなことと今していることを結びつけられないため、何度叱られても同じことを繰り返してしまう。
言葉の力が弱い
場面ごとに異なって使われる言葉の意味や、含みのある言い回しを理解しづらいため、悪気なく言われた言葉でもまともに受け取って腹を立ててしまう。
自分を客観視する力が弱い
こうすればうまくいく、と自分の行動を客観的に見ることが苦手なため、指導されてもどうすればいいかわからない。
身体の感覚が弱い
身体の動かし方やボディイメージがつかめていないので、行動が雑になり、人とぶつかったり足を踏んでしまったりして、ケンカのきっかけになりやすい。
情報を取捨選択する力が弱い
周囲の情報の中から必要な情報を耳や目で掴み取ることができないので、正しく状況判断ができず、不適切な行動をとってしまう。
相手の気持ちを具体的に伝える
このような弱さを抱えている子供たちにとっては、そもそも相手の気持ちを考えるというスキル自体がとても難易度の高いものですし、「相手の身になって考えなさい」という声かけだけでは行動の改善にはつながりません。
学校でも家庭でも、生活のさまざまな場面で、「相手はこう考えている」「相手にはあなたの行動がこう見えている」ということを具体的に伝えてあげると良いでしょう。
特に、イラストや図、文字など、目に見える形で示してあげると理解しやすくなることが多いですね。
お子さん一人ひとり、わかりやすいと感じる情報の受け取り方は異なります。
ご本人が理解しやすい方法でアプローチしてみてくださいね。
- 療育のセカンドオピニオンが欲しい方
- 一般的な療育支援分野とは違う角度からアドバイスが欲しい方
- 漠然とした不安や言葉にしづらい”何か”があってクリアにしたい方
ぜひ一度「オンラインセッション」にお声掛けください。
育児・療育は親子の育ち合いです。
お子さんのお話だけでなく、親御さんのお話を伺うことも大切な時間です。
うまく書けない・しゃべれないと思う方もご安心ください。
ゆっくり丁寧にあなたの中にある”何か”を引き出します。