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唾はきや悪態などの行動を改善する3ステップ

目次

唾はきや悪態がおさまらないお子さん

三輪堂のtwitter のこちら ↓ のつぶやきに対して、

衝動性の高い子供は、経験から学び取ることが苦手なことがあります。たとえば、何かをすると先生に怒られるということが理解できず、同じことを何度も繰り返してしまいます。このような時は、なぜ注意されたかを図や文字で説明して、わかりやすいフィードバックを与えてあげると良いでしょう。


このようなご相談↓をいただきました。

これ(唾はきや悪態など)をしたら必ずまた怒られる!と、明らかに理解しているのに、気持の表出が出来ずにこういう行動が出てしまう(ようにしか思えない)場合もこういったフィードバック法でも良いのでしょうか?


こちらのお子さんは、ストレスフルな状態になると、唾はきや悪態といった社会的に良くない行動が起こり、ある日パタッと止む、ということを繰り返しているそうです。

保護者様の感覚では、「保護者に対しては甘えたい・気を惹きたいという目的で行動し、折り合いの悪い人に対しては拒否の目的で行動しているのではないか」、ということでした。

このような例では、以下のような流れで指導を進めると良いかと思います。

  1. 行為の善悪について理解度を確認する
  2. 気持ちの表現方法を教える
  3. 唾はきや悪態を無視する

唾はきや悪態を改善する3つのステップ

以下、詳しく見ていきましょう。

理解を確認する

もしお子さんが明らかに「これは良くないことだ」と理解しているのであれば、何度も指導を繰り返すと、お子さんが心を閉ざしてしまう可能性も考えられます。

本当に理解しているかどうかを改めて確認する意味で、イラストや文字を使いながら、唾はきを受けたら相手はどう思うか?などと一緒に考えてみると良いでしょう。

指導内容は年齢や認知発達の度合いによります。

相手の立場に立って気持ちを考えるのが苦手なお子さんもいらっしゃいますので、お子さんにとってわかりやすい指導を工夫しましょう。

気持ちの表現方法を教える

理解を確認できたら、唾はき以外の方法で気持ちを表現することを教えていきましょう。

今回のご相談では、苦手な人を拒否するために唾はきを行っているということですので、「苦手な人を見たら遠ざかる」など、とりあえず嫌な気持ちを大きくさせない・逃がしてあげるための対処方法を教えてあげると良いでしょう。

発達段階や学齢に応じて、「義理の付き合い方」「建前で話を合わせる方法」などを教えてあげるのも良いでしょう。

誰とでも変わらず仲良くできるのが理想ではあろうかと思いますが、現実の人間関係はそういうものでもないですよね。
ひとまず唾はきを減らすことを優先して練習した方が効果的です。


その他、このような指導も考えられます。

  • 「気持ちカード」を提示させる
  • 「いやな気持ちです」などと、具体的にどう言えば良いかを教える
  • 保護者、担任の先生、校長先生など、誰に気持ちを訴えるかを具体的に指示する
  • クールダウン方法を一緒に考える

<気持ちカードの一例>

自分の気持ちを言葉で表現することが難しい時は、このようなカードを相手に見せることで伝える方法もあります。

<気持ちスケール>

気持ちの変化を学ぶためには、このようなスケールも役立ちます。
自分の気持ちを数値化することで、気持ちの客観視ができる、他者に伝えやすくなる、気持ちは変化することが理解できる、といったメリットがあります。

feelingscale

唾はきや悪態を無視する

今回の例では、唾はきや悪態が相手の気を惹く手段になっているようです。

相手からの反応が「怒り」や「叱責」であったとしても、相手から何かの反応を得られたことがご本人にとって喜び、快の刺激になっています。

したがって、唾はきや悪態を受けても「無視する」ということをまずお勧めします。

大人は大騒ぎせず、床に落ちた唾などはサッと拭いてしまって、素知らぬ顔をしていると良いでしょう。

同時に、唾を吐かずに過ごせている時や、2で練習した代替行動をうまく取れた時に、大いに励ましましょう。

日にちを理解しているお子さんなら、一週間の表を作って、昨日は何回唾はきをしたが今日は1回少なかった、などと進歩を視覚化して励ますのも良いでしょう。

<切り替え練習表>

この表はあくまで一例です。
お子さんの理解度や状況に応じて内容を調整してあげてください。
「唾はきをしなかった」という否定文の項目より、「〇〇をした」という肯定文の項目のほうが、お子さんが行動を意識しやすくなります。

注意だけでなく具体的な解決策やフィードバックを提供する

今回ご相談の保護者様は、「注意ばかりに気をとられて対処やフィードバックを怠っていた」とおっしゃっていました。

保護者の立場からすれば、お子さんの良くない行動を注意しようとするのは当然ですよね。

注意という形で、その行動は良くないと伝えてあげるのもとても大切なことです。

注意だけでは行動が変わらない場合、記事のようにもう一歩指導を進めていただくと、良い成果が現れやすいのではないかと思います。

自分の行動を変えるということは、大人でも子供でも、とても難しいことなので、ゆっくりとお子さんの気持ちに寄り添ってあげていただければと思います。

記事がご指導の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

楽しい療育の三輪堂 主宰

身体の原理原則で、育児も人生ももっと面白く。

ふとしたきっかけでゼロから独学で療育を学び、療育の知恵はあらゆる人に当てはまる人生の知恵であると確信。従来の療育知識に整体・武学体術・エッセンシャルオイル等を取り入れ、身体の原理原則にもとづいて無理なく心身を活かす道を提案中。日常生活のすべてが学びになり、よりよく生きるヒントに変わる生き方を実践しています。

活動フィールドは、情報発信・執筆・オンライン療育相談・身体と心のつながりを深めるセミナー・エッセンシャルオイルと整体を組み合わせたケア・志を発信する媒体作成など。

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