807-1 両手に傷を負った人の話
ある治療家の先生から伺ったお話です。
両手を刃物で傷つけてしまった人がいました。
その人は、片方の傷は病院で縫ってもらいました。
もう片方は、布でぐるぐる巻いて、自分で治しました。
病院で縫ってもらったほうは、とてもきれいに治りました。
布で巻いたほうは、見た目はぐしゃぐしゃになったそうです。
でも、動きが良いのは、見た目の悪い、ぐしゃぐしゃの傷跡が残るほうの手です。
人為的に治したほうの手は、表面がつっぱって動きが悪く、「全然動かせない」とご本人は感じているそうです。
自分の身体が自分で治したほうは、機能まで戻っています。
手をかけないほうが、動きが良いのですね。
807-2 身体は治りたがっている
人の身体は治りたがっています。
「治る方向にエネルギーを出し続けている」、と冒頭の治療家の先生はおっしゃっていました。
「治療家の仕事は、治りたがっている身体の声を聞いて応援してあげることなんですよ」
「僕らが治すんじゃないんです。身体は勝手に治るんです」
「治療家にできることがあるとしたら、あなたが進みたがっているのはこっちのほうじゃないですか、とアドバイスしてあげることくらいです」
そんなお話でした。
807-3 育つ力
育児も、全く同じことですね。
人は、育ちたがっています。
その人が育つ方向にエネルギーを出し続けています。
育つ方向に進み続けています。
関わる大人にできることは、そのエネルギーを邪魔しないこと、応援してあげることです。
大人が思う理想の方向とは違った方向に子供が進んでいこうとしたとき、心配になったり、方向転換させたくなったり、するかもしれません。
そんなときは、人の身体は、たとえ見た目はぐしゃぐしゃでも、自分で機能を回復する力を持っていることを思い出してみてください。
お子さんの、そしてあなた自身の、身体の力を信頼してあげてください。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分の身体からの答えを知りたい方へ
身体の現在地を認識する
心と身体のバランスを整える
身体からのメッセージを受け取る
心身と対話する静かな時間をお過ごしください
あなたの身体がいま動きたいと思っている方向・速度・幅で波を通し、身体の現在地から心身のつながりを深めます
あなたの身体の中にある「今もっとも必要なこと」「いま伸びたいと思っている芽」をそっと後押しします