644-1 クラスに入れない子に個別教室を提案するとき
学校はあと1か月で夏休みという頃ですね。
このあたりから、学校に行きたがらない子、登校しても教室に入れない子がじわじわと増え始めます。
いま突然学校が嫌になったというよりは、それまでなんとなく受け取っていた違和感が次第に大きくなり、無視できないほどの存在感になってきた、ということのほうが多いようです。
通常教室にはいられないが、特別支援教室を利用するほどではない、というお子さんに向けた、静かに過ごせる空き教室や個別教室を用意している学校も一般的になってきました。
教室に入れないお子さんには、まずはそうした個別教室や保健室への登校を提案することがありますね。
大勢の子供たちのざわめきが刺激になる子、クラスの人間関係に課題のある子などには、とても良い働きかけです。
とはいえ、教室だけあれば良い、というものでもなく、、、(ないよりあったほうが何倍もマシですが)
644-2 大人の関わり方で子供たちの受け取り方が変わる
お子さんによっては、自分だけ別の教室にいることを嫌がったり、個別教室への出入りをお友達に見られることが不安だったりして、個別支援を拒否することがあります。
「昇降口では姿を見たのに、教室には来ていない」とクラスで噂になったために、人が多い時間帯に昇降口に行けなくなってしまった、というお子さんも。
このあたりは、学校全体の空気感も影響してきます。
「いつも来ていたあの子がいない」となれば、子供たちが多少ざわつくのは当然です。
それに対して大人たちがどのように関わるか、が大切ですね。
誰でも自分の居心地の良いポジションを選んで良いのだということを、自分自身の実感から出た言葉で子供たちに説明できるかどうか?
これによって、子供たちが「友達の不在」をどのように受け取るかがまったく変わってきます。
学校の先生方だけでなく、ご家庭での親御さんの話しぶりも重要です。
身近な大人たちの反応を見て、子供たちは、「自分にとっての当たり前」や、「当たり前と異なることが起きたときにどうふるまうか」というベースのありようをつくり上げていきます。
644-3 自分を一番大切にしよう
これまで何の問題もなかった(ように見えていた)お子さんが急に学校に行けなくなると、保護者や担任の先生はとても心配したり、ぜひ登校してほしいと考えたりするでしょう。
そうした大人の願いだけが先走らないように、まずはご本人の心の動きに寄り添うことを大切にしたいものです。
ご本人に、学校に行きたいという気持ちがあるなら、どんな形であれ学校を楽しめたらいいなと思います。
通常通りのスタイルで登校しようがしまいが、学校という場の一員であることに変わりはないのですから。
と同時に、もし学校に行けなくても、堂々と過ごして良いのだということも忘れずにいてもらいたいなと思います。
大人が思う以上に、学校に行けない自分を責める子は多いのですが、学校は学校、自分は自分。
まずは自分自身を大切にすることを、一番大事にしてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
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