564-1 ▼ 小学校にまつわるご相談が多い理由
三輪堂にお寄せいただく育児についてのご相談で、圧倒的に多いのは、小学校での困りごとについてです。
比較的のびのびと過ごすことができた幼稚園・保育園の生活と比較して、小学校は生活の枠組みが決まっています。
そこに適応して生活するのが難しい子は決して珍しくありません。
6年間で学ぶ学課も多く、基本的に前に学習したことが身に着いた前提で積み重ねながら学習が進むので、一旦つまずくと立ち直りに苦労することもあります。
学習の流れについていくために必死に努力されているご家庭のお話もしばしば伺います。
心身の成長発達も著しく、小学校1年生から6年生まででは、男女とも平均すると30cmくらい身長が伸びます。
1年生と6年生では、ほとんど別世界の住人かというくらいの変化です。
これほど猛スピードで駆け抜けていく6年間ですから、ついていくのが難しいご家庭があっても当然だなとつくづく思います。
564-2 ▼ 身体がそのように動けば、思考も
何か困りごとがあると、多くの方は頭(=思考・言語)からのアプローチで解決策を考えます。
学校で提案される支援の多くもこちら側です。
そこで今回は、それとは別の方法「身体からのアプローチ」について考えてみましょう。
基本的な捉え方として、「身体がそのように動けば、思考もそのように動き出す」と思ってみてください。
たとえば、多動傾向があって衝動的に身体が動くタイプの子は、自分が興味を持てないことに向き合うのが難しいことがあります。
(逆に、瞬発力が問われる競技やゲームなどはとても上手だったり、興味のあることにはとことんのめり込んだりもします)
こういうタイプの子に、集中して物事に取り組むことを伝えるには、床にじっと寝て身体を少しも動かさない練習が良いかもしれません。
「身体がそのように動けば、思考もそのように動き出す」からです。
564-3 ▼ 身体からのアプローチ
学齢が低いうちは、瞬発力がありすぎて細かい部分が雑になったりもしがちです。
じっとしている練習は、自分の身体がついてくるスピードで身体を操作する練習にもつなげられます。
身体を丁寧に操作できるようになると、学習への取り組み姿勢も大きく変わってきます。
以上はあくまでも一例で、これ以外にもさまざまな練習方法が工夫できますし、
慎重すぎて動き出せない子、文字の読み書きが苦手な子、両手を使って細かい作業をするのが苦手な子など、さまざまな状態像のお子さんにも、身体からのアプローチは効果的です。
「身体がそのように動けば、思考もそのように動き出す」。
お子さんへの支援を考えるときは、ぜひ、身体からのアプローチの観点も取り入れてみてくださいね。
個別具体的なご相談はオンラインセッションまでどうぞ。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
- 療育のセカンドオピニオンが欲しい方
- 一般的な療育支援分野とは違う角度からアドバイスが欲しい方
- 漠然とした不安や言葉にしづらい”何か”があってクリアにしたい方
ぜひ一度「オンラインセッション」にお声掛けください。
育児・療育は親子の育ち合いです。
お子さんのお話だけでなく、親御さんのお話を伺うことも大切な時間です。
うまく書けない・しゃべれないと思う方もご安心ください。
ゆっくり丁寧にあなたの中にある”何か”を引き出します。