511-1 ▼ 「この一年を振り返る」の落とし穴
年末になると、「この一年を振り返る」というような言説が世の中にあふれます。
自分がこの一年で何を成し遂げたか?
それをもとに次の一年は何をしたいのか?
などということを考えて、新しい年を清く正しく迎えようというわけですね。
こういう振り返りの場面で、今年の「成し遂げたこと一覧」が迷いなく浮かぶ方は問題なしです。
が、(この一年、自分は一体何をやったんだっけ?)(改めて考えると何もやってなくない?)みたいに思えてしまう方も、きっとおられると思います。
かく申すわたし自身がそうです(^ ^;)
どんな方も、何も成し遂げていないということは絶対にないのですが、自分の中でこれは大した価値ではないと意味づけていたり、実はすごいことをやっているのだけれども自分にとってはあまりにも自然にできてしまうものだから全然大したことをやっていないと思い込んでいたりして、「成し遂げたこと」という問いかけでは思い出せないことが多々あるのですね。
511-2 ▼ 当たり前の大前提に戻る
そんな時にはぜひ、身体の原理原則に戻ってみましょう。
人は、自分にとってあまりにも当たり前のことは忘れる・意識しない・頭に浮かばないという傾向があります。
多くの人にとって最も当たり前の大前提は、「自分が生きている」ということです。
今年成し遂げたことを振り返って喜んだり落ち込んだりすることができるのも、自分が生きているからこそ。
たとえば赤ちゃんが生まれた瞬間の両親の心の中は、無事に我が子がこの世に誕生したことを感謝する以外に何もないでしょう。
それがいつの間にか、園や学校でうまく過ごせればいいのにとか、もっと良い成績が取れたらいいのにとか、もっと良いことを、もっと上を、と願い始めるのですね。
最初の瞬間には、生まれただけで最高に幸せだったのに。
511-3 ▼ ただ生きているだけで
自分自身についても同じことです。
〇〇ができたらいいのに、〇〇があればいいのに、と、できていない自分・持っていない自分ばかりが目についたり、〇〇ができた! 〇〇を手に入れた! と、はたから見てわかりやすい成果ばかりを評価したり、しがちですが、
身体の原理原則から浮かび上がる人の本来の姿とは、ただ生きているだけで整い、調和して、その時々の最善の状態にバランスを取り、自他のあるがままの姿に向かって協力し合うありようです。
ただ生きているだけで、人はこんなにも美しい。
年末の振り返りは、社会的に認められる(と自分が思う)意義のあることを書き並べるだけでなく、 こうして当たり前のように「生きている」ことの奇跡を改めて思い浮かべる機会になったらいいなと、そんなふうに思う次第です。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分の身体からの答えを知りたい方へ
あなたの現在地から過去を振り返り、あなたの得たい成果から、進むべき道をそっとご提案します。
過去から現在を見るのではなく、未来から現在と過去を見る。
現在の捉え方が変われば、過去の定義づけも変わり、人生すべてが変わります。
1対1でじっくりとお話を伺う中で、あなたの人生を浮き彫りにします
メッセージはすべてあなたのお話の中にあります
その中から、あなたの才能や生まれてきた意味が見えてくるかもしれません