364-1 ▼ 発達障害の子は疲れやすい?
発達に特性のあるお子さんはすぐに疲れを訴えることがあります。
周囲の大人からは、わざとさぼろうとしているように見えてしまうときもあり、悩ましい場面です。
そんなに疲れるほど(活動を)やっていないのに、もう疲れただなんて、そんなわけないでしょ、と思えてしまうのですね。
実際、やりたくないことをやらないで済ませるために「疲れた」と逃げようとしたり、自分の心身の状況をうまく説明できなくて「疲れた」の一言しか言えずにいたりするお子さんもゼロではありません。
が、発達障害のお子さんは、本当に「疲れやすい」傾向がある、ということも頭の隅に置いてあげていただけたらなと思います。
364-2 ▼ 疲れやすさの理由、5つの例
疲れやすさにはいくつかの理由があります。
一例はこちら。
1.周囲に合わせるために神経を使っている
定型発達の人が何気なく自然にできることでも、発達障害の人は頭も心も身体もフル回転させて対応していることがあります。
周囲の「普通」に合わせているだけで、神経をすり減らして疲れてしまいます。
2.感覚過敏
五感が鋭すぎると、四六時中強い刺激にさらされて、日常生活を送るだけで高いストレスを受けることになります。
3.身体を動かすのが苦手
極端に不器用だったり、力加減をコントロールできなかったりすると、日常動作の一つひとつに苦労します。
最近では発達性協調運動障害と呼ばれることも。
4.多動・衝動でエネルギーを消耗する
衝動的に意識や身体が動くタイプの人は、それだけでエネルギーを消費します。
また、その衝動を抑えようと頑張ることが負担になって消耗することもあります。
5.睡眠をうまく取れない
頭(脳)・身体・心のスイッチをうまくオン・オフできないと、入眠が難しく、十分な休息を取り切れません。
夜寝て朝起きてもぐったり疲れたまま、ということになりかねません。
364-3 ▼ 過ごしやすい毎日に向けて
このように、「疲れた」という言葉の後ろには、
- 緊張状態が続いている
- エネルギーの消耗が激しい
- うまく休むことができない
といった状況が隠れている可能性があります。
単純に「さぼろうとしている」と決めつけるのではなく、お子さんの生活のどこかに「疲れた」の理由があるかもしれない、というまなざしで日常生活を見守ってあげていただけたらと思います。
理由が見つかれば、少しずつでも対処していくことができます。
少しでも過ごしやすい毎日につながっていくと良いですね。
本日は以上です。
それでは、また。
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