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4歳の息子のかんしゃくが静まった5つのステップ

目次

当時4歳の息子のかんしゃく

我が家の息子くんは3歳の後半からワガママが激しくなり、何かにつけて自己主張をしては、激しいかんしゃくを起こしていました。

母もついつい感情的に対応したり、頭ごなしに叱りつけたりしていたのですが、それでは相手も反発するだけで、何の効果もありません。

そこで、療育の手法を応用して、こんな対応を試してみました。

当時、かんしゃくが静まるまでの時間が少しずつ短くなった実感がありましたので、ご紹介いたします。

かんしゃくに対応する5つのステップ

  1. 「気持ちの切り替え」というキーワードを決める。
  2. かんしゃくを起こしたら、「気持ちの切り替え」と声をかける。
  3. 静かな場所に連れていって一人にする。
  4. 落ち着いた頃に「気持ちの切り替えできたね」と声をかけて褒める。
  5. 本人の感情を言葉で整理して、より良い対応方法を伝える。

具体的な対応方法

一つひとつの項目について、もう少し詳しくご説明していきます。

キーワードを決める

拙宅の場合は親が勝手に決めましたが、可能ならお子さんご自身に決めていただくとなお良いでしょう。

わかりやすく、口にしやすい言葉がお勧めです。

「気持ちの切り替え」はちょっと言いづらいかなと思います(自分で決めておいてなんですが)。

「スイッチ、ポン!」とか、「変身!」とか、お子さんが言いやすい言葉をご一緒に探してみてください。

キーワードを声かけする

キーワードを決めても、初めのうちは、そのキーワードには何の力もありません。

気持ちを切り替える場面とキーワードを結びつけて働きかけていくことで、初めてキーワードの意味が理解できてきます。

そのうち、お子さんがこのキーワードを自分から口にするようになります。

さらに練習が進むと、このキーワードを口にすることで、気持ちを落ち着かせられるようにもなります。

息子の場合は、この練習を始めてからは、妹がかんしゃくを起こしていると「気持ちの切り替え!」と声をかけたり、母の声かけに反発して「気持ちの切り替えしない!」と叫んだり(苦笑)と、良くも悪くもキーワードを活用し始めました。

静かな場所に移動する

どんな場所を落ち着くと感じるかは人によって違うので、ご家庭の中でお子さんが一番落ち着ける場所を見つけてみてください。

過去に伺った例では、自分の部屋、お父様の書斎の机の下、段ボールで作った隠れ家の中、押入れの中、カーテンの陰、などがありました。

拙宅の息子の場合は、「廊下」でした。

もともと息子自身が、スネると自分から廊下に出てうずくまっていたので、本人にとってもなんとなく廊下が落ち着く場所だったのでしょう。

落ち着いたら褒める

落ち着くまでにかかる時間や、落ち着いた頃に見せるそぶりは、人によってさまざまです。

中には1時間も2時間も根気よく泣き続ける、エネルギーのあるお子さんもいらっしゃるでしょう。

泣いている時に声をかけるとますます反発するお子さんもいらっしゃいますし、何かきっかけを与えてあげないと泣き止めないお子さんもいらっしゃいます。

ご家庭で試行錯誤しながら、お子さんの調子を掴んであげてください。

落ち着いたと判断したら、かんしゃくを起こしたことは一切責めず、ただ「落ち着いたこと」を褒めてあげてください。

保護者も、泣き声を聞き続けて神経がピリピリしていたり、お子さんのかんしゃくに腹が立ったりしていると思いますが、そこはぜひグッとこらえてあげてくださいね。

息子の場合は、泣き声のトーンが変わってきた頃が目印でした。
なんとなく声が弱くなってきて、甘えたような響きに変わってきたら、「気持ちの切り替えできた?」とさりげなく声をかけます。
するとまたワーッと泣き出しますが、これは甘え泣きです。
かんしゃくの泣き叫びとは全く意味が違うので、わたしはこの時点で息子を抱き上げて「気持ちの切り替えできて偉かったね」と褒めていました。

感情を整理し、より良い対応方法を伝える

かんしゃくを起こす原因となった出来事を言葉で整理してあげましょう。

「○○が嫌だったんだね」
「嫌いな○○を、よく頑張ったね」

などなど。

この働きかけによって、お子さんは自分が感じている不愉快な気持ちがなぜ現れたか、少しずつ整理できるようになります。

「○○が苦手だ」と自分で意識できるようになると、その○○に向き合う時に心構えができてきたり、自分を客観的に見られるようになったりするので、気持ちのコントロールに役立ちます。

また、かんしゃくを起こす代わりにどんな行動を取れば良いかを伝えます。

「お母さんに『手伝って』と言おうね」
「SOSカードを出してね」

などなど。

大人の側も、お子さんが「手伝って」と訴えてくれた時には、「ちょっと待ってて」などと返さずに、できるだけすぐに対応してあげましょう。

お子さんに自分の行動のメリットを感じてもらうのが第一歩です。

その子にとっての意味や目的を汲み取ろう

人の心は、それぞれのペースで発達します。

他のお子さんと比べてみたり、焦ったりするお気持ちもあるとは思いますが、お子さんのペースで練習を進めていただければと思います。

親御さんも、ご家庭だけで抱え込まず、つらいときは遠慮なく人に相談してみてくださいね。

子供のかんしゃくは、大人にとっては理屈が通らないように見えても、子供にとっては自分なりの大切な意味や目的があるものです。

その意味や目的を汲み取ってあげられると、かんしゃくの対応が全体的にうまく運ぶように思います。

かんしゃくを静めるのは、大人にとって都合の良いように操作するのではなく、ご本人が自分の気持ちと適切に向き合い、適切に対処できるようにするためだということを、大人は常に忘れないようにしたいものですね。


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この記事を書いた人

楽しい療育の三輪堂 主宰

身体の原理原則で、育児も人生ももっと面白く。

ふとしたきっかけでゼロから独学で療育を学び、療育の知恵はあらゆる人に当てはまる人生の知恵であると確信。従来の療育知識に整体・武学体術・エッセンシャルオイル等を取り入れ、身体の原理原則にもとづいて無理なく心身を活かす道を提案中。日常生活のすべてが学びになり、よりよく生きるヒントに変わる生き方を実践しています。

活動フィールドは、情報発信・執筆・オンライン療育相談・身体と心のつながりを深めるセミナー・エッセンシャルオイルと整体を組み合わせたケア・志を発信する媒体作成など。

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