こんにちは。三輪堂です。面白く生きる連載、242通目です。
242-1 ▼ 受容のためのもう一つのアプローチ
前回は、ご本人の状況に応じたワークの例をいくつかご紹介しました。
これらはいずれも、思考で工夫して取り組むものです。
思考で取り組むワークは、何らかの結果が目で見える形で出るので、誰にでもわかりやすいという特徴があります。
ところで、障害の受容とは自分の特性を理解して受け止めるということですが、ここでいう「自分」とは、思考からアプローチできる部分だけでなく、身体そのものも含みます。
三輪堂の情報発信でも何度かお伝えしていますが、人は「つながり」の度合いが深いほど療育も人生もうまくいきます。
「つながり」にはさまざまなレベルがありますが、一番大元にあるのがその方ご自身の心身の「つながり」。
特性を含めた自分自身を受け止め、受け入れるには、自分の身体と心のつながりを良くすることも大切なプロセスです。
前回までは思考からのアプローチをご紹介してきましたので、今回は身体からのアプローチをご紹介します。
242-2 ▼ 身体からのアプローチの一例
一番取り組みやすいのは手のひらのワークです。
何度かお伝えしていますが、改めて整理してみます。
まずは自分の手で自分の腕に触れてみましょう。
事前の身体チェック
肩を回す、手をグーパーする、身体を左右にねじる、前屈する等の動作を行い、現在の身体の動き方をチェックしておきます。
手をよく振る
手から余計な力を抜くのが目的です。遠心力で指先がパランパランと振り回されるように振ります。
もし手が冷たければ手を温めておきましょう。
腕にそっと触れる
パッと触るのではなくて、まず腕の周囲の空気に触れて空気を温めてから静かに腕に触れる心地で。
「手が触る」のではなく「腕が手を受け取る」くらいの気持ちでいくと良いでしょう。
皮膚が動く幅で手を動かす
皮膚の上をこする・摩擦するのではなく、腕の皮膚の弾力の幅で動かします。(だから、皮膚がこすれる音はしません)
動かしながら感じたことを声に出していく
温かいなあ、柔らかい、こんなところにほくろがあったんだ、私の手って結構頑張ってるんだなあ、触り心地がいいなあ・・・
などなど、素直に思うことを表現してみてください。
ネガティブな思いが出てきてもそのまま表現すればOKです。
一通り触れたらそっと手を離します。
事後の身体チェック
可動域や柔軟性、関節の動きの滑らかさ等にどんな変化が出たか確認してみてください。
242-3 ▼ 身体のつながりを深めると生まれてくるもの
このワークを、試しに1週間続けてみていただきたいな~と思っています。
たぶん今は「??」という感じかもしれないのですが、続けていると、きっと感じるものが出てきます。
そこに生まれてくるものが、自分の心と身体のつながりであり、その人なりの自分自身の受容の姿です。
昨日ご紹介した好き嫌いのワークでは、終わった後に目で見える結果が出ます。
自分の好きなものが書き並べられて達成感があるし、自分ってこういう人なんだ!とわかった気になれますよね。
半面、手のひらのワークでは、パッとわかる達成感はありません。
肩が楽に回るようになった、手が柔らかくなった、等の実感は生まれますが、小学生にはそのメリットはピンと来づらいかもしれません(^ ^;)
でも、続けていくと、わかってきます。
あなた自身が生きていく上で、実はとても大切に思っていたこと、課題だと感じていたこと、乗り越えたいこと、心身の中で芽を出しかけていたこと、、、
そういうものがゆるゆると言葉になってこぼれ出てくるでしょう。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分で自分を大切にする
自分らしく生きることが美しいという時代へ
心と身体のつながりを深め、身体は健康に、心は穏やかに
こういう時代だからこそ、本当に大切にしたいものを選びましょう
自分の身体を心の底から信頼できるようになりましょう
自分で自分の身体をケアしてあげるにはどうすればよいのか、ZOOMでご一緒しましょう
触れ方一つで身体への影響は大きく変わります
あなたがもともと持っているのに気づいていない身体の力を体感してみてください