553-1 ▼ 3つの観点
前回は、公立小中学校の進学先を決める判断ポイントとなる3つの観点をご紹介しました。
3つのポイントとは、
- 集団生活への耐性
- 個別の配慮・支援の必要性
- 打たれ強さ
です。
それぞれについて少し詳しく書いていきます。
553-2 ▼ 集団生活への耐性はどのくらいか
1. 集団生活への耐性
小学校の通常級の定員は35~40名、支援学級は通常8名です。
人数が増えれば増えるほど、大人の目が届きにくくなり、トラブルの可能性が増えます。
その分、子供たちが自律的に調和を保とうとする発展的な行動も生み出されます。
(通常級に進学すると子供同士のやりとりを通して成長できる、と親御さんが感じる点の多くはここを指しているのでしょう。)
さまざまな性格を持つ大勢の子供たちがつくり出す場は、とても熱量が高いものです。
とても魅力的な場ですが、熱量が高いということは混乱の度合いも高いということ。
低学年の元気いっぱいの子が集まったクラスなどは、時には混沌、カオスと表現したくなるほどのものです。
高い熱量の混乱の中では過ごしづらいお子さんにとっては苦痛になるかもしれません。
また、数十人の子供たちの立てる物音、気配、ざわめきはかなりのものです。
聴覚や視覚の刺激に弱いお子さんには負担の程度を考えてあげる必要があるでしょう。
553-3 ▼ 個別の配慮・支援がどの程度必要か
2. 個別の配慮・支援の必要性
通常級では、どんなに優れた教員がいかに工夫をこらしたとしても、一人ひとりのお子さんに対応できる範囲には限界があります。
1対35 と 1対8(支援級では大人が複数いるので実際にはもっと少ない)では、目の届き方に差があるのは当然ですね。
基本的には、通常級にいる生徒たちは「その場のルールや先生の指示に従って一人で自分のことは何とかする」というスタイルで行動しています。
大人の手助けがないのがベースで、手助けはオプションです。
- 手助けのある状態がベースとなる
- その場のルール内では自分のペースや居心地の良さを保てない
こうしたお子さんは、より繊細な配慮が可能な環境で過ごすほうが、安心感を持てるかもしれません。
文字数の都合で今回はここまでです。
次回は残りの3つ目について書いていきます。
本日は以上です。
それでは、また。
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