432-1 ▼ 学校種は上下階級ではない
特別支援学校、特別支援学級、普通級、、、 と、子供たちの学びの場にはさまざまな環境があります。
小学校の中学年以上になると、特別支援学級から特別支援学校に転学するケースが出てきます。
このときに、どんなことがあっても、「支援学級ではダメになったから支援学校に行く」というような考え方は、決してなさらないでいただきたいなと思います。
大変残念なことながら、学校種を上下階級のように捉える一面は、世の中にまだ残っています。
普通級から支援級に行く、支援級から支援校に行くことを、周囲の大人が「都落ち」のように受け取ると、子供たちの心にも大きな影響を及ぼします。
432-2 ▼ 目的地につながる道は一つではない
親御さんが特別支援学校への転学・進学をためらわれる理由の一つに、「将来の進路が狭まる」ことを心配されていることが大きいように思います。
学習内容が制限される、お友達付き合いの幅が狭まる、といったさまざまな理由で、一度でも「普通の」道を外れると、この先ずっと「普通の」ルートに戻ることができない、とお感じの方もおられるかもしれません。
確かに、たとえば特別支援学校の高等部を卒業しても高校卒業資格は取得できないといった制限はあります。
が、大学は受験できますし、高卒資格が必要ならば通信制高校に再入学するなど、さまざまな方法が考えられます。
「普通の」道を行くよりも遠回りに思えるかもしれませんが、目的地につながる道はきっと見つかります。
学ぶということは、「世間の大多数が立つ場所に自分も立ち続ける」こととは一切関係ありません。
一番大事なのは、今のその人にとって過剰でも過少でもない、無理なく身体が動く場所にいることです。
432-3 ▼ 自分自身の現在地からスタートし、主体的に歩き続ける
身体の原理原則では、身体が最も本来の能力を発揮し、その人らしく、美しく、力強く行動することができるのは、「自分自身の現在地」から行動をスタートしたときです。
それ以外のところからスタートすると、身体に無理が出ます。
「普通の」道であれ、「遠回りの」道であれ、そこにただ立っているだけでは何にもなりませんし、他者に強いられて進むのもちょっと違います。
大切なのは、「主体的に歩き続けること」です。
自分で自分の進むべき方向を判断し、自分の足で一歩ずつ歩いていくことです。
【〇〇さんが今いる場は、〇〇さんがこの先どんな道に立ったとしても自分の足で歩き続けていく力を育める環境でしょうか?】
何かに迷ったときには、このように問いかけてみると、何かのヒントが見えてくるかもしれませんね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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