430-1 ▼ 物事の捉え方が一面的になりがちな子たち
特別な配慮を必要とする子供たちは、そうでない子供たちと比べて、物事の捉え方が一面的になってしまうことが多くあります。
その性質はさまざまな場面で顔を出しますが、たとえば、「今日はなんだかイライラする、うまくいかない」といったような、漠然とした不能感や失望感を感じるような場面があります。
特定の原因が明確に判別できるというより、何が原因なのかわからないけれどもなぜか調子が悪い、というような場面ですね。
これは、ご本人にとっても周囲の支援者にとってもサポートしづらい局面です。
原因がはっきりしているならそれを取り除けば良いのですが、何が悪いかわからないので、直接的な対応をしづらい・してあげづらいのですね。
430-2 ▼ 変化することを受け入れられない時は
機械とは違って人がやることなのだから、昨日うまくいったことが今日もうまくいくとは限らないし、イライラしたり妙に心がはずんだり、やる気が出たり出なかったり、身体や心の調子は決して一定ではありません。
ところがその「変化すること」を柔軟に受け止められない子供たちがいます。
「そういう時もあるよね」くらいで受け流せるのならばいいのですが、その曖昧さを許せない子たちです。
支援の方策としてはいろいろあって、一つは、無理やりにでも因果関係を作ってしまうという方法です。
「今日はなんだかイライラする ⇒ なぜなら、天気が悪いからだ」
「今日はなんだかうまくいかない ⇒ なぜなら、『バッドの実』が降ってきたからだ」
といったように。
前者は、低気圧が不調の原因になることもなくはない(毎回ではない)お子さんに、支援者が「今日は天気が悪いのかもね~」と声かけをしていたら、ご本人がそのように因果関係を構築して、自分で納得するようになった例です。
後者は、「バッド(※bad、悪いの意)の実」という架空の存在を想定して、うまくいかないのは自分が悪いのではなくバッドの実のせいだから自分を許してあげよう、という方向に持っていこうとした例です。
(こちらのお子さんはマンガやアニメが好きで、こうした空想を広げるのが上手だったとのこと^ ^ )
430-3 ▼ 曖昧さを受け入れられると生きやすくなっていく
こういった方法の力も借りつつ、最終的には、自分自身で漠然とした概念や曖昧さを受け入れられるようになっていくと、より生きやすくなっていくだろうと思っています。
ひるがえって、わたしたち大人にとっても、「今日はなんとなく調子が悪い」ことをうまく受け止められない時があったりします。
そんな時は、調子が悪いのに無理して頑張ってしまったり、一定の成果が出せない自分を責めたり、なぜだかわからないけれどもモヤモヤと悩みが途切れなかったりします。。
でも、冷静に考えれば、機械ではなく人がやることなのだから、波があって当たり前なのですよね(^ ^)
もしかしたらあなたのところにも「バッドの実」が降ってきたのかもしれませんし、、、
調子の出ないときは「そういう時もあるよね」で受け流して、あまり気にしすぎず、淡々と過ごしてみてください。
新しい明日はきっとまた来るのですから。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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